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「この町の子どもたち全員を、英語を得意にしたい」そんな夢からうまれた、小さな町の英語教室。英語で話せたという自信は子どもの視野を広げ、積極的な行動にも繋がっています。どこに暮らしていても学びの場があれば子どもの可能性は育つ、そんなエピソードをご紹介します。

10年越しに巡り合えた、子どものための英語教材

山形駅から車で約1時間。雄大な朝日連峰の麓に位置する山形県西置賜(おきたま)郡白鷹(しらたか)町は、人口およそ1万4千人の小さな町です。4年前の春、新野(にいの)先生がBenesseこども英語教室(2018年春より「BE studio(ビースタジオ)」)を開校するまで、英語教室は隣の長井市まで行かねばなりませんでした。

結婚を機に白鷹町にやって来た新野先生は、お子さんが生まれて知り合いが増えるにつれ、英語教育の必要性を感じている母親が多いことを知ります。隣町の教室に通うには車での送り迎えが欠かせない。けれどもフルタイムで共働きをしていると、それはなかなか難しいことなのです。

白鷹町(山形県)で初めて英語教室「BE studio」を開設した新野先生

新野先生:
「白鷹町に英語教室があったらいいのに、という話はよく聞いていました。私が英語講師の経験があると言うと『開いてくれるといいのに』という声もいただいていました。でもなかなか良いカリキュラムや教材に出合えず、決心できずにいました。長年講師をやっていただけに、自分の住む町で教えるときには、心から子ども達の英語教育に役立つ教材で教えたかったのです。ベネッセの子ども向け英語教室の求人を見つけたのは、白鷹町に移り住んで10年が経った頃。講師の声を取り入れて教材改訂を進めているという話を聞き、現場の声をきちんと吸い上げてくれることに共感しました。この町で、この教材で、教えてみたいと思いました」

最上川の西と東に同時開設。通う人の気持ちになって決めたこと

小さな町の初めての英語教室は、会場探しの苦労から始まりました。先生と共に奔走したのがベネッセの英語教室東北エリア担当・庄子(しょうじ)でした。
担当・庄子:
「町の公共施設を借りようとしましたが、営利目的になるため簡単にはいきません。第2・第3の候補もあたりつつ交渉を粘り、結果として、最上川を挟み西側の鮎貝地区・東側の荒砥地区の2会場から受け入れOKをもらえたのです。
地元にとって、川の向こう側に通うのは負担感があります。より多くの子どもたちが来られるようにと先生に相談し、東西2教室での開設に踏み切ることになりました」

ベネッセの英語教室東北エリア担当・庄子(左)と新野先生(右)

そして2014年春、開校するやいなや、37名の生徒が集まったのです。担当・庄子によると、開校時の在籍数は当時の担当教室の中でトップ。生徒数は増えていき、現在は鮎貝・荒砥・東根の3地区に教室があり、幼児から中2生まで84名(2018年7月)が通う規模になっています。

内向きにならず、英語を学ぶことが外を見るきっかけになれば

英語を話せることが自信になるのか、生徒たちは、積極的に行動する子が多いそうです。東京への修学旅行で外国のかたに英語で話しかける挑戦をした子は、緊張したけど通じたよと報告してくれたとか。

子どもたちが、「勉強というより、英語が楽しい!」と思えることを大事にする授業

新野先生:
「地方の小さな町では、日常的に外国のかたと話すなんて無いに等しいです。本人たちも、実際にどこまでコミュニケーションできるかピンと来ていない。ですが、先生以外の人とも英語で話せたという小さな体験が、大きな自信になったようです。田舎だからと内向きになるのではなく、英語が、視野を広げて外を見るきっかけになればいいですね。
印象に残っているのは、海外研修に行った教室卒業生が、『外に出たことでこの町の良さが分かった。海外で仕事してみたいと思っていたけれど、ここの良さを発信するような仕事もしたくなった』と、感じていたことです。外を見ることで、町の良さを改めて考えてくれたようです」

小さな町に暮らしていても、子どもの学びの意欲に応えられる環境を作りたい。新野先生のそんな思いが、子どもたちの可能性を大きく育んでいます。

*本記事は、ベネッセグループ社内報掲載記事を再構成したものです。

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