
今や会員数34万人に達した中国事業は将来のベネッセの中核を担うべく期待される成長事業である。彼は、中国大陸の楽智小天地会員(1‐7歳)とその親を対象に、しまじろうの周辺商品の企画、開発、生産管理を一手に引き受けチームをまとめあげるのが仕事である。中国の人々にとっては全く新しいベネッセの教育商品を確実に届けてベネッセブランドを育てる使命に燃える。



中国事業のための精鋭チームが発足した際、国内の幼児事業で商品企画の経験を積んでいた虎頭は、語学の経験はなかったが自ら手を挙げてプロジェクトに参画し、会議でも通訳なしに現地スタッフとコミュニケーションしながら中国語も交渉力も鍛えあげてきた。刺激的な大都市上海にて新市場に飛び込んで早7年、今や中国の商品開発部をリードするプロデューサー的位置づけで、主に月号商品以外の商品の企画・製作をマネージして次々と新商品を世に送り出している。「構成品数や大きさなどの制限がない周辺商品はある程度自由に企画を考えられる反面、競合・市販商品や月号商品との差別化ポイントも考慮して企画を考えなければならない点はハードですね。」としながらも、ワンランク上の商品を提供できつつある手応えを噛みしめているのだ。
今、中国市場では「しまじろう」が「巧虎(チャオフー)」として着実に存在感を増してきている。特にニーズの高い学習商品にはチャンスがある。生物百科事典や読み書き、計算練習など学習テーマ別にプラスオンの価値を提供する周辺商品は、事業全体売上の10%を占める規模になった。最近発売した動物百科事典は、ポップアップ頁で始まるシール事典の楽しい作りが大好評でヒット商品となり、既に増版を重ねているが、急速に拡大する中国市場の顧客の「もっと」という声に応えられるよう、絶えず先駆けてニーズを拾い、競合商品を研究してアイデアをストックすることも欠かせない。
海外でのビジネスは、一言で言えば日本の常識は全く通用しないと心得て、いかに柔軟に現地の市場のニーズに即していけるかが鍵を握るだろう。現地の文化や価値感、生活習慣などを考慮に入れて、潔く日本を捨てるべき部分と普遍的な部分を見極めて、モノ作りしなくてはならないといえる。それはまさに、海外で活躍できるチャンスにときめいてから今日までの虎頭が実感してきたものに他ならない。「海外の仕事は非常にスピード感がありダイナミックです。組織基盤作りから商品企画・生産・流通など全てを一から創り上げるハードな面をクリアして、海外ならではの不測の事態にも臨機応変に対応できたときなどは、経験が積みあがってきたかなと思います。」と語る彼の瞳には希望と自信が宿る。伸びゆく市場を相手に失敗を恐れず積極的に挑戦できる醍醐味を、ぜひとも一緒に体験してほしいと願う。









