「親子で読める名作5選」総勢100名さまにプレゼント

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さらに本の感想を書いていただいた方の中から、ベストレビューを発表します!

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私たち編集長が、レビューを選びました!

今回オススメした本の
感想文(レビュー)を募集しました。

その中で、各出版社から1つずつ
ベストレビューをご紹介します!

ピーター・パン

【まなびライブラリー 読書キャンペーン】
「ピーター・パンのことなら、知っている。そう思っていました。・・・ほんとうに?

ピーター・パンのことなら、知っている。
どうやってダーリング家の三人の子どもウェンディとジョンとマイケルがピーターと出会ったのかも、どうやってピーターといっしょに「おとぎの島」(ネバーランド)に飛んで行ったのかも、木の下の家やインディアン、海賊船やフック船長のことも、それからフック船長を狙うワニが、なぜチクタクと音をたてているかも、ピーターとフック船長とが因縁の決着をどうしてあの日にあの場所でつけることになったのかも、よくよく、よーく知っている。
わたし、そう思っていました。・・・ほんとうに?
たとえば、ダーリング家のお母さんがどんな人か、覚えていただろうか。
おかあさんの心のなかには、「ちょうど、なぞめいた東洋の国から来た、小さな入れ子の箱」があることや、その口元の、右の隅っこには小さなキスが浮かんでいること。
たとえば、ダーリング家の子どもたちの心のなかには、誰に教わったわけでもないのに、ずっと「おとぎの島」(ネバーランド)の地図があったことや、ピーター・パンに出会う前から、ずっとその名前を知っていたことは・・・?
それから、ツバメが家の軒に巣を作る理由は? それは、家の中のお母さんが子どもたちに語って聞かせるおはなしを、窓の外で聞くためだったのだけれど。
また、ピーター・パンがいないときにオオカミに出会ってしまったときはどうする? 「またの間からオオカミを見る」のがよいのだ。
知っているつもりでいた物語のあちこちには、こんなにたくさんの小さな宝物がちりばめられていたのだ。わたしはすっかり忘れていた。
ちょうどこの物語の終わりの方で、大人になってしまったウェンディの前に、昔のままの姿のピーター・パンが現れたときのように、わたしもこの本を読むことで、古い古い友達に出会いなおした気持ちでいる。そして、なんてたくさんのことを忘れてきたのだろう、と驚いているところ。夜、開いたままになっている窓をみつけたら、その窓の向こうには、子どもたちが飛んで戻ってくるのを待っているおとうさんとおかあさんがいるのかもしれない。

とびだせズッコケ事件記者

【まなびライブラリー 読書キャンペーン】
フライデー創刊1年前、かべ新聞を書くためにカメラ片手に事件を追った記者たちがいた。我らがハチベエ、ハカセ、そしてモーちゃんの奮闘記。

花山第二小学校6年1組では、班に分かれて「かべ新聞」を発行することになりました。かべ新聞とは1枚の大きな紙に記事を書き込んである新聞です。ハチベエこと八谷良平の1班の新聞名は『週刊真実』。1班では担当制を敷くことになり、ハチベエは記者として事件を下がす役割につきます。
といっても、実は、好き勝手行動するハチベエを現場記者という立場で編集から外さたのでした。このことを指摘した『一・六新聞』を発行する6班のハカセこと山中正太郎も、同じく仲間の『なかよし新聞』を発行する3班のモーちゃんこと奥田三吉もほどなく記者にさせられます。
この三人、町の事件を探しに交番に行くと、「探偵ばあさん」こと重富ふさが偽札事件の情報を持ち込みました。さあ、これから3人の活躍が始まります。
ハチベエは探偵ばあさんから聞いた学校の先生のラブロマンスを、ハカセは偽札事件を、モーちゃんは探偵ばあさんの家で食べたケーキから町のケーキ屋事情を追っていきます。
写真週刊誌「フライデー」の創刊が1984年。この本の発行は1983年。まさに1年前にカメラ片手に三人は事件を追っていきます。
ズッコケシリーズは、日常に隠れた真実をさりげなく映し出してくれます。
一般の芸能記事は「恋人か否か」「結婚するのかしないのか」ばかり聞きます。しかし、ラブロマンスを追っていたハチベエは「揺れ動く乙女心」という白黒つけられない人の気持ちを突き付けられます。
ハカセは偽札事件から偽札の歴史を紐解いていきます。そもそも和同開珎が作られた直後から偽銭は鋳造されています。つまり、お金の歴史と偽札の歴史とはイコールなのです。それならば、そもそもお金とは何なのか、お金に一喜一憂する人間のあり方について突き付けてきます。
モーちゃんのケーキ記事は、古くからの町のケーキ屋と東京から進出してきたケーキ屋対決の様相を呈します。まさに地方対東京という21世紀の今に続く対立構造ですが、「うまい」「まずい」なんて比較できるのかという味の相対性について突き付けてきます。
白黒つけられないのに、白黒つけようとする「新聞」という媒体について考えさせられますが、新聞のもう一つの功罪を突き付けてきます。
それぞれの班の邪魔ものであったズッコケ三人組はある事件での「お手柄」で地元新聞の記事になると、みんな手のひら返しのように三人を持ち上げます。そう、新聞の持つヒーローづくりの力です。
これらの点を押しつけがましく書かないのが那須さんのいいところ。おそらく、大人になって読み返して初めて気づくのではないのでしょうか。わたしがその例です。
さて、今から33年前の本であり、時代を感じますね。なんて言ったって1万円札と五千円札が聖徳太子、千円札は伊藤博文、そして「五百円札」の岩倉具視があった時代です。もう懐かしさにアラフォー男子の私は、小学生のあの頃に戻ってしまいました。

ねこまたのおばばと物の怪たち

【まなびライブラリー 読書キャンペーン】
少女の成長とあやかしとの交流を描いた物語。あとごはんがおいしそう!

遅ればせながら【まなびライブラリー 読書キャンペーン】に参加させていただきます。
手元にあるのがつばさ文庫版なのでこちらを登録しましたが、こちらでも大丈夫かな?
角川文庫版が発売されると思っていなかったので発売当時にこちらを購入しましたが、つばさ文庫を買うのは年齢的にちょっと恥ずかしかったです(笑)
小学5年生の舞子が主人公。
学校ではいじわるされ、家庭では義理の母と腹違いの幼い弟の存在に中々うまくいかない。子供にとって、学校と家庭って生活のすべてだと思うんですよね。
そのどちらでも孤立してしまうっていうのは非常につらい。そんな舞子がひょんなことから猫又のおばばの世界に紛れ込み、いろんなことを知り学び一回りも二回りも成長していく様子が描かれています。
児童向けレーベル・つばさ文庫で発売されていることもあり、子どもが単純に物語を楽しむというのにもいい感じ。
ボリューム的にもそこまで多いわけじゃないですし、サクサク進むので気軽に読めます。
でも、根底にあるテーマはいじめに親の再婚と年の離れた腹違いの弟の存在など結構重たいので成長してからもう一度読み直してほしい。
そして、この作品から他の香月作品も親しんでくれるといいなーなんてことも思います。
この方の作品は結構いろんなところがリンクしているので、色んなシリーズを読んで「こことここが繋がっていたのか!」と発見してもらいたい(笑)
一例をあげると、おばばは『妖怪アパートの幽雅な日常』という作品で精力剤熊殺しをご贔屓にしていると説明されていましたし、『地獄堂霊界通信』ではイラズ神社や神社の神官さんが登場します。
……ただ、児童書作家としては珍しくこの方の作品は勧善懲悪だけではありません。舞子のようにすべてがうまくいかず、後味の悪い話なんかもあるのでそこらへんはちょっと気を付けた方がいいかもしれません。
作中で舞子も触れていましたが、小さな頃から物の怪たちと触れあって成長した勇太はいったいどんな子になるんでしょうね。
彼が主人公のお話がいつか読みたいと思っていましたが、作者が亡くなられてしまったので未発表原稿等で埋もれていなければ願いが叶うことがなさそうなのが本当に残念です。

ひみつの校庭

【まなびライブラリー 読書キャンペーン】
秘密の花園みたいな校庭の、あの扉のむこうへ行ける鍵が欲しい!

枯れたように見えても、季節がめぐると蘇る草木があります。葉太の小学校の校長先生は「植物って、生と死の境目があいまいなんだ。人間でも本当はそうなのかもしれない。」と言っています。このお話には、生きている人と死んでしまった人と、たくさんの木や草花が出てきて、みんな重要な登場人物です。植物は人物ではないけれど大事な仲間なのです。だって、ひみつの校庭に生えているウェルウィッチア、またの名「奇想天外」という草は、2千年の命をほんの少しわけてくれたのですから。
葉太の小学校では、入学する時に「ぼくの木わたしの木」と書かれたノートをもらい、ひとりずつ担当の木が決まります。卒業まで観察ノートを自由に書くのです。5年生の葉太の担当は「ハカラメ」という木でしたが、なんだか枯れたみたいに茶色くなってからは、見に行くこともなくなりました。ところがある日、机の中から突然ハカラメの葉っぱが出てきたのです。枯れてなかったんだと嬉しくなった葉太は、再び熱心に観察を始めます。
書き終わった1冊目を校長先生に見せに行ったら、鍵を渡されました。この小学校は植物園の跡地に建っていて、校庭の半分はフェンスで仕切られています。「植物に興味があるなら行ってごらん。」校長先生にもらった鍵でフェンスの扉を開けると、そこは珍しい草木の園でした。植物の世話をしている背の高い男の人は亡くなった葉太のお父さんにそっくりです。これはいったい、どうしたことでしょう!
植物への愛を通じて亡き人の人柄に触れ、残された子どもが成長してゆく。そんな設定はバーネットの『秘密の花園』に通じるものがあります。校庭のソメイヨシノが一本だけ秋に咲いてしまった理由など自然の不思議や、身体の変化への戸惑いと初恋・友情など、思春期を迎える心の揺らぎが丁寧に描きこまれています。生きていれば色んな楽しいものに出会い、色んなサヨナラも待っている。素敵な思い出は前を向いて生きる力になるのだと、優しく語りかけてくるようなお話です。
それにしても、野原のイヌムギをパクパクするのが好きだった窓華ちゃんの愛犬、3週間前に死んだ柴犬のジルまで植物パワーに惹かれてやってくるとは。散歩中に原っぱの草をモグモグするうちのワンコ(柴♂)を、もう叱れなくなりました・・・いつかまた会いたいもん。

ねこのけいさん

【まなびライブラリー 読書キャンペーン】
そう。「想像している時が、一番、幸せだった」と、後で気づくのである。 ちゃん、ちゃん。

くろねこと、ぶちねこが、へいの上でつぶやきました。「おなかすいたね。きょうのばんごはん、どうしよう」。
すると、へいの下を、つりざおをかついだ、ねずみが歩いてきたのです。
「むこうは一匹、こちらは二匹…」。と、ねこたちは考えていましたが、「そうだ、ねずみは、さかなつりにいくところだ。ねずみが、さかなをつってかえってくるまで、まてばいいんじゃいか」と気づきました。
ねずみは、なんびき、さかなをつってくるでしょう。いっぴき?それとも、にひき?
いや、もしかしたら、つりめいじんで、もっと、もっと、たくさんつってくるかもしれません。
「そしたら、ひものにしよう。まいにちまいにち、さかながたべられるよ」。
ああ、そうなったら、なんて、すてきでしょう!ねこたちは、よだれをたらして、ねずみのかえりをいまか、いまかと、まっていますが…。
まず、表紙の絵。目を見開き、期待に満ちた顔をしている、二匹の猫に、こちらまで、にやっとなってしまいます。
その下を歩く、何もしらない、ねずみは、正に「知らぬが仏」。
そして、「たくさん、さかながつれたら…」と、どんどん想像がエスカレートしていく、猫たちの表情が見もの。
さっきまで、おなかがすいて、どんよりしていたのにね。
いろんなものがつれて(さかな以外のものもあります)、と妄想し、よろこぶ猫たちは、「なんだか、おいしいそうなにおいまでして、おなかがグーとなった」そうです。
そう、想像している時が、一番幸せなのよね。
だって、実際は…。
猫たちにそんなことを想像されている、とは全く知らない、ねずみと、その一家。
猫たちも、ねずみも「知らない方が幸せ」ってことだね。と、ちょっとほほえましく思ってしまいました。
おなかがすいたままのねこたちは、ちょっとかわいそうだけど、ねずみの一家は幸せそうで、「これで~いいのだ~」という歌が、頭にポッと浮かんでしまいました。

今回ご紹介した本のレビューは、下記のサイトからさらに見ることができます。本のタイトルなどで検索してみてください。

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読書は、お子さまも大人にも、大切な力を身につけられる大切な時間。
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学研PLUS 綾田編集長

  • レンタルロボット

    レンタルロボット
    滝井 幸代 (作),三木 謙次 (絵)

    「弟がほしい」とずっと夢みていた主人公。ある日、不思議なお店で、弟ロボットを買うことに。とてもかわいがる健太だったが、だんだんといいことばかりではない現実に直面することに。お子さまにとって身近な兄弟をテーマにした1冊。

  • ひみつの校庭

    ひみつの校庭
    吉野 万理子 (著), 宮尾 和孝 (イラスト)

    主人公の学校では、入学すると自分の木を決めて、卒業までの間、観察ノートをつけていく。ある日、昔、植物園だった校庭の奥に木戸をみつけ、思いがけない秘密を知ってしまう。面白い植物がたくさん登場したり、不思議なことが次々とおこったり、わくわくしながら読み進められる1冊。

KADOKAWA ナカムラ編集長

  • ロックとマック 東日本大震災で迷子になった犬(角川つばさ文庫)

    ロックとマック 東日本大震災で迷子になった犬(角川つばさ文庫)
    なりゆき わかこ (著), つがね ちかこ (イラスト)

    東日本大震災の際に、宮城県で迷子になった犬が、出会った人に助けてもらいながら飼い主と会うことができた、また福島県の動物病院であった、どちらも本当のお話です。
    ぜひ親子で考えながら読んでみてください。

  • ねこまたのおばばと物の怪たち(角川つばさ文庫)

    ねこまたのおばばと物の怪たち(角川つばさ文庫)
    作:香月日輪/絵:みもり

    小学5年生の舞子は、学校でいじめられ、家では、新しいお母さんとうまくいかない。ある日、ゆうれいが出るというイラズ神社に、ひとり行かされ、鳥居をくぐると…そこは、ねこまたのおばばが暮らす世界!ゆかいな妖怪たちとのふれあいで舞子はいじめられない子に成長していく。勇気をくれる物語です。

岩波書店 まゆみ編集長

  • バンビ 森の,ある一生の物語

    バンビ
    森の,ある一生の物語
    フェーリクス・ザルテン 作/上田 真而子 訳

    森に生まれた子鹿のバンビが,仲間たちと交わりながら,いきいきと成長していくさまを描く動物文学永遠の名作。初めて草原に出たときの喜び,人間に遭遇したときの恐怖,思春期の目覚め,森の古老へのおそれ…….森の動物たちの世界を,詩的な筆づかいで愛情を込めてとらえた,小学校高学年のお子さまにぜひ手に取ってほしい1冊。

  • ピーター・パン

    ピーター・パン
    J.M.バリ 作/厨川 圭子 訳

    けっして大人になりたがらない永遠の子ども-ピーター・パンの物語。子どもたちはピーター・パンと妖精のティンカー・ベルに導かれて,星の輝く夜空へととびだしていく。
    不思議な島での冒険や、ピーター・パンとの友情にぜひ注目して、読んでみてください。
    多くのお子さまに長く愛されてきたファンタジーの名作です。

ポプラ社 やま★ぐっちー編集長

  • おしりたんてい ププッ きえた おべんとうのなぞ!

    おしりたんてい ププッ きえた おべんとうのなぞ!
    トロル/作・絵

    久しぶりの休みをとった名探偵。しかし、偶然乗り合わせた列車で、次々とおべんとうがなくなる事件に遭遇。閉ざされた車内で、犯人に迫る…小学生に大人気の謎解き絵本です。

  • とびだせズッコケ事件記者

    とびだせズッコケ事件記者
    那須 正幹/作

    モーちゃん、ハカセ、ハチベエのおなじみズッコケ三人組が、学校新聞の事件記者(じけんきしゃ)となって、特(とく)ダネをものにすべく大奮闘(だいふんとう)。小学校高学年のお子さまにおすすめの1冊。

フレーベル館 ショウコ編集長

  • みみずん

    みみずん
    かべやふよう/作・絵

    みみずの世界のほのぼのストーリー
    ぐうたら生活を送る心優しいみみずの「みみずん」。ある日、村を襲ったピンチにたった1匹で立ち向かうことに。小学生のお子さまに大人気の絵本です。

  • ねこのけいさん くわくメルヘン

    ねこのけいさん
    わくわくメルヘン浅沼とおる/作・絵

    はらぺこの猫たちが、魚つりに行くねずみを発見。2匹は皮算用を楽しそうにしてみるものの・・・。お子さまが1人で読むのにぴったりの1冊です。

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