アジアで最下位 日本人の英語力の現在地と未来(英語力ミライ会議 Vol.1-1)

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英語力ミライ会議とは?

めまぐるしく変化する時代に求められる「これからの英語力」をゲストと共に探求していくメディアです。
第1弾となる今回は、「アジアで最下位 日本人の英語力の現在地と未来」をテーマに、敬愛大学国際学部 教授・英語教育開発センター長 向後秀明氏と、PERSOL Global Workforce株式会社 代表取締役社長 多田盛弘氏にお話を伺いました。

Profile向後 秀明
敬愛大学 国際学部国際学科 教授/
英語教育開発センター長

英語教育・英語科指導法・英語教育施策研究を専門とし、大学生の英語 4 技能の育成に従事。高校教諭からキャリアをスタートし、県教育庁や文科省を歴任。学習指導要領の改訂に深くかかわり、小学校から大学まで英語の指導と評価に関する研修を行っている。
Profile多田 盛弘
PERSOL Global Workforce株式会社
代表取締役社長

日本ではたらく外国人材が「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創るサービスを展開。自身も20年にわたり、約30か国以上で政府開発援助(ODA)の業務でコンサルティングを実施。人材・企業支援・地方再生分野などで活躍し、政府関係委員も歴任。

日本人の英語力だけ低いまま

日本人の英語力は、数年前までは中国・韓国と変わらないレベルだったが、いつしか置き去りにされているのが現状。英語がアジアでの共通言語になりつつある中で、英語力に対する危機感は日本国内でも漠然と共有されているが、依然として大きな改善は見られていないように感じる。

日本国内のグローバル化

語学力やグローバルマインドセットが求められるのは、何も海外に行くときだけではない。日本国内においても文化的・言語的に異なる背景を持った人々が共生していく中で、多様性の中で暮らすマインドセットの必要性は高まってきている。

英語教育の正しいゴール設定

日本の場合、どうしても受験が英語教育のゴール設定となることが多い。しかし、従来の受験英語では、実際のコミュニケーションに必要な「瞬発力」が身につかない。そのため、実際に英語を話そうという場面で、学び直しが必要になってしまう。

失敗を恐れずトライし続ける

たとえば東南アジアの国々の人が話す英語は、癖も強く、誤りも多いが、しかしコミュニケーションとしては成立している。日本人もそういった姿勢を見習い、失敗を恐れず、身振り手振りを交えながらでも、何とか伝えようとする意志が必要。

「話せる」「交渉ができる」英語力が必要

「読み書きができる」だけでは、特にビジネスでは不十分。自分と相手の立場や心情を踏まえた、外国語でのコミュニケーションを行えるようになる必要がある。また、そのためには、そもそも「自分が言うべきこと」をしっかりと認識できていなければならない。

外国語で考え、判断し、表現する

日本語でまず言語化し、それをさらに英語に置き換えているようでは、コミュニケーションとしては成立しづらい。最初から外国語で考え、判断し、表現するということを、なるべく若い年齢から訓練する必要があるだろう。

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