Yちゃんは原因不明の難病をきっかけに言葉を発することが難しくなり、失語症のような特性や、それまで感じなかった発達の特性が表れました。病気の前はなんでもできる、おしゃべりも早い子だったのに、病気の後では保育園の先生に気持ちを表すのが難しいと言われ、小学校に入ると兄に比べて学びが遅れていると感じました。そこでお母さまは彼女が“学ぶことを嫌わないように”“特性のために嫌な思いをしないように”必死で良い学習環境を模索したのです。今では小学校で「よくできる子」と評されるYちゃん。どのようにして発達特性と向き合い、明るく元気に育ってきたのでしょうか。お母さまのお話からその秘訣が見えてきました。

難病をきっかけに発達特性が気になるように。我が子に合うサポートを調べ抜いた。

幼稚園に入る直前にとある病気にかかってしまい、その治療で2週間も絶食、食べ物だけでなく飲み物も摂れなかったんです。高熱も1週間くらい続き、それまではものすごくおしゃべりしていたのに急に話さなくなってしまって。食べられない、飲めないのストレスは大きいですよね、失語症のような状況になり、年少の頃は再発の可能性を考慮し運動も控えていました。年中で寛解となり運動制限もなくなりましたが、その頃から気持ちのソワソワ感集中できない、それが素振りに現れてしまうことを幼稚園の先生にも指摘されるよに。ただ、発達障害、自閉スペクトラム症、知的障害かというとそうではないだろうと先生方がおっしゃるので様子を見ることにしました。卒園式で座っていられないのではという心配もありました。立ち歩いたりはしませんが、こう、きちんと座っていられない、正しい姿勢をキープできずにぐにゃっとした動きをしてしまう。

小学校に入学してからは、“なんでこの子、こんなに計算カードが遅いんだろう”“音読ができない”“初見の文章だとロボットのように一音ずつ読んでいるな”ということが気になりました。私なりにいろいろ調べて、ワーキングメモリーが少し低いのかと思い至りました。発達特性についての検査機関、学習塾なども比較検討して、この子の特性に合うのはまるぐランド for HOME(以下まるぐ)だなと思い、学習を始めたんです。

気持ちの表出が難しい、だけどコミュニケーション能力は高い。そんな特性を活かしてあげたかった。

いろいろと検査をしてわかってきたのは、継次処理同時処理でいうとYちゃんは同時処理タイプだということ。例えば木という文字を「形」で覚える。でも学校教育では継次、1、2、3、4と「書き順」で木という文字を教え、覚えさせていきますよね。それだとうちの子の場合は覚えにくくなります。
また、気持ちの表出が難しい。幼稚園のときに気をつけなければと思ったのが、“トラブルが起きたときにその過程を説明することができない”ということ。
きっかけと、最終的にこうなってしまった経緯を話せないと「Yちゃんが悪い」と決めつけられてしまう。順序立てて話すことも難しければ、きっかけを失念してしまうことも多かったです。そこがワーキングメモリーの小ささなのかなと感じた部分でもあります。

印象的だったのが、女の子同士でよくある「かわいいペンの貸し借り」でのトラブル。私のこれ、あなたのそれを交換して、一泊して返す仲良しのしるしみたいなやりとりで、側から見ていた男の子が「Yちゃんが持ってるそのペン、あの子のじゃない?盗ったんでしょ」と疑いをかけられてしまったんです。でも先ほど話したように、Yちゃんは順序立てて説明することや自分がどう思っているかをスラスラ話すことができません。他の園児だってまだ説明が上手な年頃ではないですから、結果Yちゃんが盗った!という結論にその場ではされてしまったりするんですよね。

かといって、コミュニケーション能力が低いかというとそうでもないのです。これもまるぐのチェックテストでわかったことですが、Yちゃんは聴覚が弱く、視覚優位だということ。口頭だと理解が難しいことも、メモなど記述されているものだとスッと入る。また、授業参観で実際に見たのですが、先生のお話をなかなか聞けなくても、すごく見ている、目で状況を追い把握している、ということがわかりました。
担任の先生からほめてもらったのですが、給食のとき、スープをこぼしてしまった子がいて、Yが何も言わずにさっと拭いてあげていたと。これも、視覚優位だからすぐ気づき、対応できた。コミュニケーション能力は高いんだなと感じたのもそういった行動からです。

表現力もあるなと感じ、「覚える」ことが少し難しくてもほんのちょっとコントロールできれば今よりできることの幅が広がるなと感じました。

母だけで、特性を活かし伸ばすサポートは難しい。費用がかかっても専門家の支えが必要だった。

他に検討していたスクールもあり、実際月10万円くらいお支払いして検査や授業も受けました。ですが、まるぐは月約3万円。個人の家庭教師と変わらない金額なので決して安価とはいえませんが、譲れない「特性に合わせた」部分がしっかりしているのがありがたかったです。
まるぐを始めるまでは私が教えていたのですが、限界を超えてしまって。Yちゃんは私にあれこれ口出しされたくない、しかし私は教えてあげなければ!という思い、毎日ケンカのようなやりとりをするのがストレスでした。費用がかかっても専門知識のある誰かに教えてもらいたいと思いましたね。

まるぐのオンラインの先生はみんなほめてくれます。おかげでYちゃんの自己肯定感が上がっているようでありがたいです。
また、他のスクールと違ってタブレット学習なのもポイントでした。自主性を伸ばせるし、思わず子供が真似したくなるような音声と口調で「がんばったね」とか言ってくれるんですよ。キャラクターもかわいいし、子供の注意関心を引く構造でいいなと
一番驚いたのは最初のチェックテストの結果です。我が子の特性がドンピシャ、本当にピッタリと分析されていて、こんなにわかるものなんだ!と思いました。

学校や勉強をイヤにならないでほしい。だからこそ、学校以外にも寄りそってくれる先生が必要だった。

まるぐを始めてから感じたのは、集中力がついてきたこと。また、くり返しの数の多さ、定着させるところまで学べるのは良いポイントですね。それから“好き”を伸ばせるところもいいなと。今Yちゃんは漢字の勉強が楽しいみたいで、気付かぬうちに高学年で習う漢字まで読めるようになっていて嬉しくなります。
私が一番心配だったのは、勉強面の不安で学校に行きたくないとか、そういう気持ちになってしまうのでは?ということでした。そうならないために学びのルーティーンとして「チャレンジタッチ」もやっていますが、学校の宿題、まるぐランド、ピアノのレッスン、ヒップホップの練習、スケジュールがパンパンかもしれません。そんなとき、オンライン授業でYちゃんが「まるぐランド嫌だ」とまるぐの先生に直接話したんです。すると「自分もたくさん習い事するの嫌だったからわかるよ」って。否定しないでくれる。

Yちゃんが言葉に詰まって答えられず困っていても「よくここまで悩めたね、いいよ、もう答え教えちゃう」と否定せずに指導してくれるんです。恥ずかしくて聞けないという気持ちを消してくれる、子供とペースを合わせてくれる指導が本当に魅力です。

\ Yちゃんにもお話聞いてみました! /

前は長い文章は読めなかったけど、読めるようになった。まるぐのゲームで好きなのはフルーツあつめ。授業中、なんか泣きたくなっても、できなくても大丈夫って言ってくれるからまるぐの先生は好き。
学校から帰って、アイス食べて、宿題やって、チャレンジやって、まるぐランドもやる。今一番好きなのは工作です。

元気で笑顔が素敵なYちゃん これからもいろんなことにチャレンジしてね!

Tくんは小学2年生のときに文字が書けないディスレクシアADHDであると診断されました。全体的な発達には遅れがないのに、文字を書くことだけができず、その特性が周囲に伝わりづらく苦労してきました。お母さまはTくんが嫌な思いをせず少しでも生きやすくなるよう、インターナショナルスクールへの転校や中学受験など、学習のサポートと愛情を注いできました。もし同じような悩みを持っているお子さまがいるなら、きっと希望のあるヒントが見出せるはずです。

合う合わないで子どもの可能性を狭めたくない。より良い環境、教育を探し続けた。

小学校受験を考えていたわけではなかったのですが、たまたま体験授業を受けたのが受験塾で。塾の指導に任せて受験し、私立小に通い始めたのですが、学校の宿題が「書けない」んです。思い返すと幼稚園の頃も他のお友達に比べてひらがなを覚えられないなと感じることがあり、友人からディスレクシアかも?と指摘され区に相談、小学2年生の頃にWISC検査を受けました。結果書くことが難しい、ディスレクシアだと診断がでて。まさかうちの子が、とショックで寝込んでしまうくらいでした。そもそも私自身ディスレクシアというものを知らなかったので、これからどうしたらいいのかと不安も大きかったです。

3年生に進級するタイミングで学校の体制がガラッと変わってしまい、Tの特性のことも引き継がれないまま新年度になってしまったため、環境を変えた方がいいのかなと考えました。
そこでインターナショナルスクール(以下インター)に転校。ディスレクシアの場合、アルファベットの方が覚えやすいということがあるらしいんです。うちの子は、耳は良いので英語の発音や聞き取りは上達しましたが、授業内容はとてもレベルが高く、中学でやるようなことをやっていてついていけないようでした。
そこで引っ越しを機に公立小学校に転校しました。公立はマンモス校で、Tはなかなか新しい環境になじめず、学校に行きづらくなってしまいました。このまま地元の公立中学に進学してもTの成長や可能性を狭めてしまいそうな気がして、私立中学受験を選択肢として考え始めたのです。

Tがやりたいことをできる、“できる”を伸ばせる環境を探した結果、ある私立中学を見つけました。フリースクールとしての側面と、PCを用いた授業一流の講師陣eスポーツ部などをはじめ部活動も盛ん。Tも興味を示す内容がいろいろとあり選びました。通学とオンライン授業を併用できる自由さ、設備環境が整っているのも魅力的でした。

時間がかかっても、できる。初めからできないと判断されるような環境に我が子を置きたくなくて。

Tは発達がゆっくりなだけで、決してできないわけではないんです。スノーボードが得意でジュニア1級、大会にも出るほど。中学生レベルの英検も取れていますし、今でもインターの頃のお友達とは英語で会話しています。英語の先生にも発音をほめてもらえます。言葉も達者で、いろいろな表現をしているから、どこで覚えたのかなって感じるくらい。ただ、文字を「書く」のがどうしてもできない。 それもPCが使えれば問題なくなると思っていて。筆記力は、大人になればなくても意外と困らないものだと思いませんか?小・中学校までは筆記力がないと困るだろうと言われていました。本当にその通りで、学校の先生は書けない=できないと判断してしまう。でもそれは違うんじゃないかなって。

こちらからは「書かせない・書かないでいいんです・書けなくていいんです」と言っていても、学校や先生の指導の方針によっては書かせなければと思われてしまう。Tが学校に行くのを嫌がっていたのは、そういうところだったのかな…。黒板は「書き」写しでなく写真に撮らせてくれたらよかったのに、など、思うところはありますね。しかも、書けないことを理由に小学1年生程度の学習内容のプリントをやらせる、屈辱的な扱いだと感じました。わかってもらえないことがすごくつらかった。

くり返すことが“力”になる。欠かさずタブレット学習に取り組んだあの時期はうちの子の財産になった。

2、3年生のとき、まるぐランド for HOME(以下まるぐ)をモニター利用させてもらえることになって、本当に毎日まるぐで学習を続けていました。おかげさまで国語力の基礎と、ひらがなは完全にまるぐのおかげで覚えられました。カタカナが怪しく、漢字も入ってきて大変でしたが、あの頃の学習の蓄積が今回の中学受験にも生かされていると感じます。いろんなものを試しましたが、まるぐランドだけはずっと続けることができた。その理由は“宝石”。学習後にもらえるバッジは集める楽しさがあり、このご褒美システムがすごく良かったです。バッジを全部揃えたくて、今日は欲しいバッジが出るかな?出るかな?と言いながら、すごく頑張っていました。宝石のバッジを集めながら、図書館で宝石の種類を調べたり。そういう自主性が育ったのも良かったなと感じます。

1年生の時は、文字を書くときはなぜかマスの右下に、ぐちゃぐちゃっと書くような感じで、マス全体に文字を書くことができていなかったです。そこがディスレクシアだと思うのですが、何回書いてもそうだから、なぜだろう?と不思議で、我が子のことなのにその特性を「知らなかった」んです。知識がないと何も対応できないのでとにかく調べましたね。書けなくていい、と思ってからは他の手段を考えられるようになりました。今はPCが使えるようになることが目標。手で書くのは名前くらいでいい、他のことはPCで打ち込めばいいのだから、と思ったらきっと本人も気が楽になりますよね。「そうやって生きていけばいいんだ」ということが、ちょっとわかったような気がして。

早く気づけば気づくほど、“対処”できる。私もこの子も、知らないことだらけのなかチャレンジし続けてきたから。

うちの子は友人からのアドバイスのおかげで小学2年生でディスレクシアだとわかりましたが、中学生で気づくと対応が難しいと病院で言われたんです。早く気づけば気づくほど対処のしようがある。最初すごく絶望しましたが、そんなことはなかった。治るものではなく、これが“特性”なので、合った対処をしていけばラクに生きていけるようになると思います。もし同じ状況のかたがいたらそうお伝えしたいですね。「その子に合った対処をしていけば、ちょっとずつやっていけば、未来は明るくなるよ」と、私もそう信じています。

病院で薦められた読み書きアプリをまるぐと両方やっていた時期がありました。そのとき、「このアプリよりまるぐの方が楽しいね」とT自身が楽しんでやっていることを感じたんです。まるぐはキャラクターもかわいかったし、何回もくり返すから、覚えられる。何よりバッジを集める、ゲームができるということを楽しんでいましたね。むずかしすぎて嫌になることもありませんでした。

最初できなくても、何回かやるとできるようになるので。まちがえてもバツがついたりブザーがなったりしないのも優しい設計ですね。1年生のころは何回やってもできないものもあり、見ながらアドバイスするとできるようになることも。勉強感がなく、ゲーム感覚でできたところがTにはしっくりきたのだと思います。

\ Tくんにもお話聞いてみました! /

中学受験がうまくいってよかった。中学校は面白そうだと思った。最近僕ゲームがうまいからeスポーツ部もいいな。これからプログラミングとかも練習したい。アプリ作ったりしてみたい。つらかったのは算数。意味わからない計算が出てくるから。中学生になるともっとむずかしくなるのがちょっと嫌だなって思ってる。まるぐみたいにゲームしながらなら覚えられるかな。中学はオンラインより通ってみたいから通う。今いる友達みんな好き。面白いし、話が噛み合うし。

Tくんらしさが生かせる中学校生活になるよう ずっと応援しています!
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