新しい教育課程で学ぶ高1生は、新科目『公共』や『家庭科』で、株や資産形成など「お金」に関することを学びます。
高1生だけでなく、高2・3生ももちろん日常的に使っている「お金」。そんな「お金」のことを、なぜ高校で学ぶことになったのか、疑問に思っている人も多いのでは...?
そんな人に向けて、シリーズ『教えて!ミライプロ なぜ今からお金を学ぶ?』では、投資運用を行うミライ予測のプロ、スパークス社の藤村さんに、さまざまな「お金」の話をお聞きします!
「お金」は、一番身近な社会を知る入口!
高校で学ぶって言うけど、お金の話なんて、本当に必要...?
株とか資産形成とか、なんで必要なのかよくわからない...
たしかに、いきなり資産形成とか言われても、高校生のみなさんにとっては、遠い存在と言いますか、馴染みがないですよね。
でも、「お金」ってみなさんが普段から使うものです。そんな「お金」の動きを考えることは、もっとも身近な社会を知るきっかけだと思うんです。
お金の動きを考えることは、最も身近な社会を知るきっかけではないかと思います。
社会を知る、と言うとちょっと難しいかもしれませんね。もう少しわかりやすく考えてみましょう!
みなさんは、高校生になって将来の夢や進路を考える機会が増えていると思います。
でも、これだって思える進路ってなかなか見つからないなぁ。
将来の夢なんて、とくにないし、パッと思いつくものもない...。
そう思ってしまうのには、理由があるんです。
みなさんが今勉強していることや好きなことを、社会(職業)と結びつけるためには、間にあるいろんな要素を考えなきゃいけなくて、そこで迷子になりがちなんですよね。
でも、お金はみなさんにとって身近です。そして、社会にとってもなくてはならないもの。
お金の動きを通じて社会を見ることで、社会の仕組みを学ぶきっかけになるんです!
政治や公共活動など、触れられるものはいろいろあると思いますが、お金を通して社会を見ることが、一番親しみやすい社会を知るきっかけではないでしょうか。
お金を通して社会を知るって、具体的にどういうこと?
今まで将来の夢や進路を考えようとしても、漠然としすぎているというか、なんかとっつきにくかった理由がわかったかも!
じゃあ、具体的にお金を通して社会を知るってどんなことを考えればいいんだろう?
みなさんにとって一番身近な「モノの値段」をヒントにすると考えやすいですよ!
「モノの値段」を見たときに感じた、なぜ?何で?という疑問を、突き詰めて考えてみよう!
例えば、コンビニとスーパーで同じものを売っているのに、値段が違うのはなんでだろう?って、考えてみるのはどうかな?
輸送費、仕入れる量、廃棄見込みの量、需要など、コンビニとスーパーの「モノの値段」を比べるだけでも、そこに関わる人や仕事がたくさん見えてきますよね!
ほかにも、みなさんの身近のものを例に、こんなふうに違いや疑問を見つけることができます。
考えよう!モノの値段
・アルバイトの時給が違うのは何で?
・DVDを買う・レンタルするから、月額定額制のサブスクを利用する人が増えたのは何で?
・スマホアプリのゲームで、無料・課金制と、有料・買い切り制のものがあるのは何で?
こうやって目に見える「モノの値段」から、お店だけじゃなく、その後ろにたくさんの人がいることを考えることができます。
そうすると、いろんな職業がより身近に感じられるでしょう。これが、みなさんの将来の夢や進路を考えるときに、とても役立つはずです!
高校でお金のことを学ぶのは、今までにない視点で進路を考えるきっかけになる!
高校で株や資産形成について学ぶのは、単純にその知識が将来、お金の管理で役立つだけではありません。
社会に必要な「お金」について考えることで、社会の仕組みを考えるきっかけが生まれて、将来の夢や進路が見えてくるんです。
自分の「好き」や「興味」から将来の夢や進路を考えると、行き詰りがちです。
これから、このシリーズでお金のことを一緒に考えていきましょう!
<この記事を書いた人>
進研ゼミ高校講座
ライター/クロロ
<協力>
スパークス・グループ株式会社
代表取締役専務 藤村 忠弘 さま
※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。