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私は以前、産婦人科の医療現場や出産に関する話を聞く中で、産婦人科の現場では、出産に関わる医師には男性も多い一方で、助産師には男性がなれないと知り、疑問を持ちました。
医師と助産師はどちらも出産に深く関わる職種であるにも関わらず、性別による制約や職業イメージの違いがあることに関心を持ちました。この課題を通じて、性別によって職業選択が制限される現状や、社会の考え方について考えたいと思います。そして、将来自分も助産師を目指す一人として、性別に関係なく多様な人が助産師になれる社会について理解を深めたいと考え、このテーマを選びました。
「男性助産師の誕生が、出産や育児を取り巻く環境をより多様で温かいものにできる」という点です。日本では法律上、助産師は女性に限られていますが、もし男性もなれるようになれば、父親が出産や育児に関わるきっかけが増えたり、男性目線でのサポートや相談もしやすくなります。例えば、夫婦での立ち会い出産や、産後の家族支援の場面で男性助産師が関わることで、家庭全体への支援がより深まるはずです。性別に関係なく「命の誕生に関わりたい」という思いを持つ人が活躍できる社会、男性助産師の道を開くことは、出産や育児を「女性だけのもの」とせず、社会全体で支える仕組みを築く大きな一歩になると考えます。
実際に助産師として働いている方に、「男性が担える役職はあるのか」お話を伺いました。この調査をもとに、女性の先生を対象に「男性が助産師業務を担えるようになった場合どのように感じるか」を4択(気になる・少し気になる・あまり気にならない・気にならない)でインタビューし、その傾向を分析しました。また、かつて看護婦が看護師へと名称変更され男性も働けるようになった経緯を調べ、現在の助産師の状況と比較しました。これにより、性別による職域の変化がどのように受け止められているのか、また助産師職の今後の在り方について考察しました。
かつて看護職は「看護婦」と呼ばれ女性が中心でしたが、医療の専門性向上や男女平等の流れから1990年代に「看護師」へ名称変更され男性も働けるようになったことがわかった。助産師の方に聞き取りを行うと、男性が担えそうな業務として分娩準備、産前産後の体調管理、赤ちゃんの沐浴が挙げられた。インタビューでは、産前産後の体調管理は非常にデリケートなため「男性だと気になる」という声が多かった一方、赤ちゃんに関わる業務であれば「気にならない」という意見が多かった。また、「男性には抵抗がある」という意見と「仕事としてなら問題ない」という意見に分かれ、助産師業務に対する性別の受け止め方に揺らぎが見られた。
今回の調査から、「男性はなぜ助産師になれないのか」という課題の背景には、制度上の問題だけでなく、利用者である女性の心理的な抵抗が大きく関わっていることが分かりました。男性助産師を実現するためには、「看護婦」が「看護師」へと変わり男性が参入した時のように制度を整えるだけでは不十分で、女性が安心して支援を受けられる環境づくりや理解を広げる取り組みが必要だと考えます。一方で、男性助産師が誕生すれば、男性ならではの視点や父親への助言が加わり、家族全体の支援がより充実する可能性があります。こうした多様なサポートが広がることで、家庭を支える選択肢も増え、より子育てしやすい社会づくりにもつながると思います。