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大学の受験勉強は、いつから始めたらいい?
効率的に取り組むコツとは

志望大学に合格するため、しっかりと積み重ねていきたい受験勉強。しかし、いつから始めればいいのか、どのように始めればいいのか……さまざまな情報があって悩む方も多いのではないでしょうか。進路選択に大きく関わる分、受験勉強はしっかりと計画を立てておきたいですよね。そんな方に向けて、この記事では受験勉強の開始時期や内容、効率的に取り組むコツや続けるための工夫などをご紹介します。

受験勉強っていつから何をしたらいいの?

希望の大学に合格するためには、受験期間の全体像を早めにイメージして、計画的に勉強を進めることが大切です。とはいえ、いつからどんな勉強を始めたらよいのか不安になる受験生や保護者の方も多いのではないでしょうか。以下で、受験勉強の開始時期や方法を確認していきましょう。

・受験勉強の開始時期

理想的な開始時期は、高校1・2年生の頃です。なるべく早いうちから志望大学を決め、受験を意識しながら勉強に取り組みましょう。

・受験勉強の進め方

まずは志望大学を決め、「合格」というゴールから逆算してスケジュールを立ててみましょう。一つの基準としては高校2年生の3学期から、これまでに学んだ範囲の復習を始めるのがおすすめです。それ以降の大まかなスケジュールは、以下を参考にしてみてください。

受験勉強開始~高校3年生の夏休み終了 入試に対応できる基礎的な学力を完成させる。「全体の見直し」「基礎レベルの問題を解けるようにする」「苦手分野をなくす」という意味で、既習範囲の復習を3回行っておくのがベスト
高校3年生の9月~12月 発展問題にも挑戦する、得意分野を伸ばし苦手分野を克服するなど、実戦力を養成
高校3年生の1月~共通テスト直前 本番直前対策に移る

上記のスケジュールを参考に、志望大学のレベルに合わせて勉強計画を立ててみましょう。また、受験勉強を始めるときには、以下の2点も心掛けてみるのがおすすめです。

・共通テストの問題に挑戦する

勉強計画を立てる際に実力を把握しておくと、自分の得意と苦手に合わせた効率的な計画が立てられます。実力を把握するためには、本番と同じ制限時間で共通テストの問題を解いてみましょう。優先的に取り組むべき科目がわかることに加え、受験生としての心構えを持つきっかけにもなります。

・自分なりの学習スタイルを模索する

部活やアルバイトなど、毎日忙しいことも多い高校生。いきなり長時間の勉強を始めるよりは、今の生活スタイルに合った無理のない計画で、少しずつ受験勉強を始めましょう。「1日30分机に向かう」など、短時間でも構いません。早めに受験勉強を始め、習慣化することが大切です。ほかにも、「週末にまとめて勉強する」「スキマ時間を活用する」など、いろいろな方法を試して自分に合った学習スタイルを見つけてみましょう。

このように、受験勉強はまず自分の実力を把握し、早めに計画を立てて始めることが大切です。そして、受験勉強をスタートしたら、次に気になるのは効率的な勉強方法ではないでしょうか。

【要注意】受験生にありがちな3つのNG勉強法

「毎日勉強を頑張っているのに、成績が上がらない」という悩みはよく耳にします。もしかしたら、その勉強法が間違っているかもしれません。
ここでは受験生がやってしまいがちな3つのNG勉強法について、ご紹介します。

・NG勉強法①:全教科で同じ得点を目標にしている

受験生がやりがちな失敗の1つが「全教科同じ得点を目標にする」こと。
志望校や学部によって各教科の配点は異なります。たとえば、早稲田大学2023年度入試での教育学部と商学部の配点を比べてみましょう。

商学部(地歴・公民型) 配点
外国語 80点
国語 60点
地歴・公民 60点

教育学部 文科系(A方式) 配点
外国語 50点
国語 50点
地歴・公民 50点

この表を見ていくと、教育学部は全ての教科が同じなのに対し、商学部は外国語(英語)の配点が高くなっています。そのため、商学部の受験では外国語(英語)を優先的に勉強するべきということがわかるのです。
同じ志望校でも学部によっては科目配点が異なります。受験する学部での配点を把握しておきましょう。

・NG勉強法②:問題集を最初のページから解いていく

「問題集を最初のページから解いていく」という勉強法にも注意が必要です。

受験期間は短いため、より効率的に勉強をして成績をアップする必要があります。問題集を最初から解くやり方では、得意な分野やすでに勉強した分野も含まれており、無駄な時間を費やすことになってしまうのです。

受験勉強は限られた時間のため、苦手な分野を優先して勉強するようにしましょう。

・NG勉強法③:基礎がまだ身についていない時期から応用問題にチャレンジする

受験勉強をがんばろうとするあまり、応用問題に挑戦する受験生も少なくありません。
基礎がまだ身についていない応用問題は、解説を読んでも理解できず、貴重な時間を無駄にしてしまうもの。まずは、自分の学力に合った問題を解いていきながらレベルを上げていくようにしましょう。

これまでNG勉強法をご紹介しましたが、効率的に受験勉強に取り組むにはどのようなコツがあるのでしょうか。
限られた時間で実践できる受験勉強のコツを見ていきましょう。

受験勉強に効率的に取り組むコツ

共通テスト本番までの限られた時間の中で、より効率的に受験勉強に取り組むにはどうしたらよいのでしょうか。効率的な取り組みのコツを5つ、以下で見ていきましょう。

・スキマ時間を有効に活用する

部活や習い事、アルバイトなどで忙しい高校生にとって、まとまった勉強時間を定期的に確保するのは大変なことです。そこで忙しい中でも確実に勉強できるよう、受験勉強にもスキマ時間をうまく活用しましょう。たとえば単語帳や教科書の見直しに加えて、思い立ったらすぐ勉強できるスマートフォンアプリを活用することをおすすめします。移動中や外出先でも、1回数分程度で予習や復習、テスト対策ができ、既習範囲の基礎固めに役立ちます。

・わからなかった問題を見直す

秋以降の実践演習に備えて、高校3年生の夏休みが終わるまでには基礎をしっかり固めておく必要があります。そのためには、過去の定期テストを解き直してみるなど、わからなかった問題を見直す時間を取りましょう。解き直しをすることで、過去の苦手分野が克服できているかが把握できるので、さらにしっかりと基礎を固めることができます。再度間違えた問題は念入りに見直して、解けるようになるまで定期的に解き直しましょう。

・苦手な教科・科目・分野は基礎から見直す

解き直すことで苦手教科や科目、分野が判明したら、早いうちに基礎から見直しておきましょう。苦手意識を克服するためにも、わかりやすい解説動画を見てみるのがおすすめです。概要を理解したら問題を解き、解答・解説を読んで、考え方や着眼点などが合っているかを確認します。自分の学力に合った問題に戻って理解を深めることで、早いうちに苦手を潰していきましょう。
また、応用問題に取り組む場合にも、しっかり基礎を理解してから進めることが大切です。

・気になる学部の配点を調べる

同じ志望校でも、学部によって教科の配点が異なります。限られた受験期間を効率的に使うために、配点が高い教科をあらかじめ調べ、優先的に勉強していきましょう。

・苦手分野を優先して勉強する

テキストを初めから全部解くよりも、苦手分野を優先するのが大切。まずは、模試の結果を参考に、苦手分野を導き出します。苦手分野は基礎からしっかり勉強することでつまずきにくくなるため、成績アップには欠かせません。

受験勉強を効率よく進めるには、上記のような取り組みを続けることが大切です。
さらに、これらを踏まえた具体的な勉強法について、詳しく紹介していきます。

【教科別】大学受験に効果的な勉強法

これまで、受験勉強のコツについて紹介してきました。では、具体的に教科別の勉強はどのように進めればよいのでしょうか。
5教科の勉強の進め方について、詳しく解説していきます。

・英語

英語の勉強を進めるポイントは以下の3つです。
① 英熟語や英単語は繰り返し覚える
② 単語集には習熟度をチェックする記号を用いる
③ 英文法も習熟度チェックをする

英単語は、何度も繰り返して覚えるのが大切です。3日後・1週間後・10日後など、繰り返して覚える期間を設定するとよいでしょう。
また、単語集や英文法は記号を使って習熟度チェックをし、身についていないものを重点的に勉強します。

記号の使い分けは以下の通りです。
● 単語を見てすぐ意味がわかるもの → ○
● 少し考えれば意味がわかる / 複数の意味を覚えていない → △
● 単語を見てもまったくわからない → ×

この結果を参考にして、苦手な英単語や英文法を繰り返し復讐していきましょう。

・数学

数学の勉強を進めるポイントは以下の3つです。
① 何度も同じ問題を解く
② 解けない問題を解けるようにする
③ 解ける問題を増やして応用力を身につける

数学の勉強法は、何度も同じ問題を解くのがポイント。問題を解いて解説を読んだ時にわかりにくい場合は、解説をノートに写してみるのもおすすめです。
繰り返し問題を解き、解ける問題が増えていくと、応用力もつきます。

・国語

国語の勉強を進めるポイントは以下の2つです。
① 最初に古文と漢文の文法を覚える
② 現代文では文を目で追う際にマーキング、メモをする

国語の勉強では、初めに古文と漢文の文法を覚えることが大切です。接続・活用・意味の3点セットや返り点を暗記しておくことで、問題が解きやすくなります。
現代文の勉強のポイントは、マーキングやメモを使うこと。文を目で追う際に、逆説・対比・接続語をチェックすることで、文章の流れや伝えたいことをつかみやすくなります。

・理科

理科の勉強を進めるポイントは以下の2つです。
① 教科書の内容を正しく理解し、知識を深める
② 問題を繰り返し解いて理解していく

近年の大学入学共通テストでは、資料から読み取った情報や知識をもとに考察させる問題が増えています。そのため、思考力を高めることがとても重要です。
まずは思考力を高めるポイントとして、教科書の内容を正しく理解し、知識を身につけることが挙げられます。知識が身についたら問題演習を繰り返し、理解を深めましょう。

暗記をするだけでなく、なぜそうなるのかを考えて、実際の現象や実験、図・グラフと関連させて理解することが大切です。

・地歴公民

地歴公民の勉強を進めるポイントは以下の2つです。
① 教科書レベルの重要事項を定着させる
② 学習した内容を自分ごととして日常生活で考える習慣をつける

地歴公民の大学入学共通テストでは、全科目共通して「文章資料をはじめグラフ、写真、地図など【さまざまな資料】問題を克服する」という点がポイントになります。2023年度の共通テストでは、資料の読解や考察を求める出題が多い傾向にあったという点にも注目しましょう。
とくに読解や考察は、教科書レベルの重要事項を理解している前提のため、しっかり知識を定着させる必要があります。教科書の内容を押さえた上で、学習した内容を日常生活でも自分ごととして取り入れて考える習慣が大切です。

以上を押さえた上で、このような勉強をモチベーション高く取り組むためにはどうすればよいのでしょうか。
受験勉強のモチベーションを保つ工夫についてご紹介します。

受験勉強を続けるための工夫

受験勉強を長くしっかりと続けていくには、少し工夫が必要です。以下4つの工夫を確認しておきましょう。

・目標設定を低くする

勉強に飽きてしまう原因のひとつとして、目標設定が高すぎることが挙げられます。「志望大学に合格する」「共通テストで8割の点数を取る」といった大きな目標は必要ですが、達成までが遠く先が見えないため、やる気がなくなってしまうことも。大目標のほかに、「この単元を今週までに完璧にする」「○ページまでの内容は○日までに覚えきる」といったすぐ達成できそうな小目標を立て、定期的に達成感を味わえるようにしましょう。

・努力の成果を記録する

「毎日勉強している」という実感を得るために、日々「今日勉強したこと」を記録しておきましょう。こまめに成果を記録しておくと繰り返し取り組んだ証が形として残るため、振り返った際に「これだけ頑張ったんだ」と自信や達成感が得られることが期待できます。長丁場となる受験を乗り切るためには、積み上げた成果を目に見える形で残しつつ、モチベーション維持に役立てていくことも大切です。

・種類の違う勉強を交互に行う

毎日の勉強に飽きてしまわないよう、勉強計画を工夫していくことも重要です。例えば、「得意科目→苦手科目→得意科目」「単純暗記→問題演習→単純暗記」といったかたちで、違う科目や作業を交互に行うようにすると、飽きずに長く勉強できます。勉強計画を立てるときは、この「サンドイッチ方式」を心掛けるようにしましょう。

・模試は結果に一喜一憂せず、苦手克服のために活用する

模試の結果が返ってくると、その結果につい一喜一憂しがちです。しかし、模試とは本来自分の実力を測るためのもの。結果が悪くてやる気をなくしたり、逆に良くて油断したりするのは、本末転倒です。判定結果は参考程度に受け止め、成績の推移や教科ごとのバランス、設問別の成績などをしっかり見て、今後どう勉強していくべきか分析しましょう。結果に一喜一憂せず苦手対策に活かせれば、また一歩合格に近づきます。

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・高校3年生には手厚いサポートがうれしい「大学受験講座」

受験を間近に控えた高校3年生には、「大学受験講座」がおすすめです。「受験ベーシック」「早慶上智」「東大京大」など、志望大学のレベル別に7つのカリキュラムが用意されています。どのカリキュラムも合格から逆算して作られており、2021年から始まった共通テストにも対応。予想問題も多数的中しています。講座の問題は約200大学・約9万問の入試分析から厳選された「合格への100題」で、志望大学の傾向に合わせて基礎から着実に攻略できます。

・高校2年生には総復習と基礎固めができる「受験準備講座」

高校2年生の2月~は、高校1・2年生で習った部分の総復習と入試の基礎固めができる「受験準備講座」に移行します。「大学受験講座」同様、7つの合格プランから志望大学のレベルに合わせて受講でき、苦手分野の克服や重要事項の克服を重点的に行います。この専用講座を受けることで、受験生としての土台固めをすることができます。

・高校1年生から志望大レベル別の受験対策をスタートできて学校の成績UPもねらえる「高1講座」「高2講座」

「高1講座」「高2講座」は志望大レベル別3コースから選択して受講できます。高校1年生のうちから応用・難関レベルの問題を解く力を着実に伸ばすこともできますし、教科書対応の学習アプリで予習復習を効率化したり、テストによく出る問題を集中的に対策して学校の成績UPもねらえます。

受験勉強は、いち早く志望大学を意識して毎日コツコツ取り組むことが大事!

受験勉強を始めるタイミングは、高校1・2年生のなるべく早い時期が理想です。まずは志望大学を決め、合格に必要な成績から逆算して勉強計画を立てましょう。忙しいなかで効率的に勉強するなら、スキマ時間を活用したり、苦手分野を集中的に見直したりするのがおすすめです。また、長い受験勉強に飽きないよう、目標設定を低くする、努力の成果を記録するといった工夫も重要。それでも受験勉強に悩んだら、「進研ゼミ高校講座」を活用することをおすすめします。受験に必要なポイントをしっかりと押さえ、効率よく勉強に取り組んでみませんか?

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