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小論文の書き方のコツと例文、大学入試対策方法を解説!

近年、大学入試でも重要性が高まってきている「小論文」。文章を書くのが苦手で、どのように書けばいいの?と迷っている人も多いのではないでしょうか? 小論文と作文の違いや、基本的な構成など、なかなか授業できちんと教えてもらうことの少ない小論文。独学で書き始める前に、おさえておきたいポイントがたくさんあります。
ここでは大学入試対策に必要な小論文について、作文との違いや書き方のコツ、小論文対策の方法などを見ていきましょう。

小論文とは?作文との違いは?

主に推薦入試で課題として出題されることの多い小論文と作文。この2つは「文章を書く」という点では似ていますが、求められている内容は大きく違います。そこで小論文の書き方を知る前に、まずは小論文と作文の違いを知っておきましょう。

小論文……問われている内容に対して、自分の意見を文章で述べること。
作文……ある出来事から、自分の感想や心境を文章で述べること。

小論文では、問われた内容に対して「私は〜〜と考える。」「なぜなら◯◯だからだ。」と自分の意見およびその理由(論拠)を筋道を立てて説明し、相手を説得する文章を書くことが求められています。小論文では、文章の表現力よりも論理性や説得力の高さにポイントが置かれているのです。

一方、作文では自分の意見や考えについて理由(論拠)を細かく説明する必要はありません。「〜だと思う。」「〜して楽しかった。」と、体験について自分の感想や心境を文章で書けば作文として成立します。作文では、文章の流れや感性の豊かさ、表現のうまさにポイントが置かれることが多いです。

このように小論文と作文では書き方が大きく違います。また小論文は、出題内容をきちんと読み取る力や自分の意見と理由をもとに文章の構成をうまく組み立てなくてはいけません。したがって、小論文は作文とは別に、小論文を書くための対策を練る必要があるのです。

なぜ小論文を書けるようになる必要があるの?

これまでの推薦・AO入試では書類審査が重視されており、学力検査は重視されない傾向にありました。そのため、推薦・AO入試での受験を考えていない高校生は、小論文の対策を行う必要はあまりなかったかもしれません。しかし、今後は学校推薦型選抜・総合型選抜でも「多面的・総合的評価」導入の一環として「小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績」または「共通テスト」のうちいずれかの活用を必須化するとされています。そのため、今後ますます小論文の重要性が高まる傾向にあると考えられ、対策が必要となるのです。

小論文の書き方

論理的な文章を求められる小論文。ただやみくもに思ったことを書き始めるのはおすすめしません。小論文を完成させるには、5つのステップがあります。このポイントを踏まえて、読む相手を納得させられるような小論文を書いていきましょう。

ステップ①設問を読む

まずは設問をよく読み込んで、何を問われているのか、どんなことを答える必要があるのかをきちんと掴みます。設問の条件や出題者の意図を汲み取ることが大切です。

ステップ②資料を読む

次に資料を読み取ります。小論文の設問では、資料を与えられることが多いため、きちんと読み込むようにしましょう。とくに、筆者の意見とその理由(論拠)は重要な部分となるので、注意が必要です。

ステップ③構想を練る

問われていることに対して、自分の考えを導き出しましょう。書かれている内容に対して自分の視点で疑問に思ったことの答えを考えたり、その問題が生まれた背景や別の人の立場だったらどう考えるかなど、視点を変えて考えてみることで、より多くの人を納得させられる意見と理由を出すことができます。「私は〜〜と思う。」「理由は◯◯だからだ。」という形になるようにまとめてみるとよいでしょう。

ステップ④構成する

ステップ③で導き出した自分の意見と理由(論拠)を整理して、論文の流れを決めていきます。意見とその理由(論拠)の筋道を考えながら、文章の流れを決め、その流れに矛盾がないか、意味がつながらないところがないかなどをチェックしましょう。

ステップ⑤表現する

文章の流れが決まったら、あとはひたすら書いて文章に肉付けしていきましょう。段落分けをしながら文章にしていきます。わかりやすい表現を心がけ、原稿用紙の使い方に注意して書くこと。

小論文の基本的な構成

小論文の基本的な「型」を知っていると、小論文の完成イメージがより湧きやすくなります。そして小論文で多い型は2通り。求められる小論文の内容が400字以内の場合は「序論・本論・結論」、600字以上の場合は「5パラグラフ型」を使用することが多いです。それぞれのパターンを、例文を踏まえて見ていきましょう。

「序論・本論・結論」の構成

小論文で利用される3つのかたまり(序論・本論・結論)で構成されるパターンについて、例文とともにご紹介します。
序論:テーマを提示・自分の意見を簡潔に述べる
例:◯◯には反対である。その理由は以下の二点である。

本論:自分の意見の根拠・事例・データを提示し、読み手を説得させる(字数に余裕があれば反論に対する再反論も行う)
例:1つめの理由としては……

結論:結論を述べる(序論と矛盾しないように注意)
例:このように〜〜であるため◯◯であると考える。

「5パラグラフ型」の構成

小論文で利用される5つのかたまり(パラグラフ)で構成されるパターンです。
序論、根拠1・2、反論(再反論)、結論の5つで展開される構成を例文とともにご紹介します。

序論:テーマを提示・自分の意見を簡潔に述べる
例:◯◯には反対である。その根拠は以下の2点である。

根拠1:自分の意見として1つめの根拠を説明する
例:根拠の1つとして◯◯が挙げられる。

根拠2:自分の意見として2つめの根拠を説明する
例:また、〜〜は△△ということにもつながる。

反論と再反論:自分の意見に反対する意見に言及し、それに再反論する
例:◯◯という意見もあるが、〜〜ということが考えられるため△△である。

結論:これまでの根拠から、改めて自分の意見を述べる。
例:以上から、私の意見は◯◯に反対である。

まずはこの2つの基本の型を使って、小論文を書くことに慣れていきましょう。

大学入試の小論文対策はどのように進めたらいい?

ここまで5つのステップと基本の型を覚えたら、あとは実践あるのみ。型に沿って小論文を書く練習をしていきましょう。志望する学部の頻出テーマなどを調べ、1回30分、型に沿って700字を手書きしてみましょう。

とはいえ、なかなか自分で小論文の対策をするのは難しいもの。そこで効率よく小論文対策を行いたのであれば、「進研ゼミ高校講座」の小論文特講がおすすめです。志望学部系統別の「課題添削」を赤ペン先生が添削してくれるため、具体的な解決策がわかり、実力アップにつながります。

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また、添削課題は同じ課題を2回添削するのがこの小論文特講のポイントです。1回目の添削では小論文に必要な要素である意見と理由がちゃんと書けているかをチェック。2回目の添削では、1回目の添削を受けて書かれた400字の小論文をもとに、きちんと前回の指摘が反映されているか、構成に問題がないかを確認します。この2回の添削によって、小論文に必要な「考えたことを文章にするコツ」がしっかり身につきます。

さらに、実践演習として志望学部の系統別の「添削課題」に取り組めるのも魅力の1つ。テーマや形式に合わせてどのようなテーマが頻出するのか、そして次に取り組むべきテーマなどをアドバイスしてくれるほか、「意見」や「理由」などの項目別に評価してくれるので、
小論文の実力アップには欠かせない教材です。

大学入試の小論文対策に「小論文特講」を活用して実力アップを目指しましょう!

問われていることに対して意見を述べ、理由(論拠)を筋道立てて相手に説明する小論文。小論文はむやみに書くだけでは完成しません。「設問を読む」「資料を読む」「構想を練る」「構成する」「表現する」と、5つのステップで意見と理由を考えて流れを整理します。そして文字数に応じた「型」を使い分けて、小論文を完成させましょう。

小論文を書ける力を伸ばしたいなら、進研ゼミ高校講座の「小論文特講」がおすすめ。志望学部系統別のテーマや形式に挑戦できる「添削課題」や、スキマ時間で小論文の基本が学べる「書き方マスター講義」など、小論文を書く基礎が見につきます。「小論文特講」で周りよりもいち早く入試対策に取り組み、合格に一歩近づいてみませんか?

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