商品・サービスにおける具体的な取り組み (2003年10月~2004年9月)

「こどもちゃれんじ」本誌のリサイクル特集

当社では、環境保全対応の一環として、幼児向け通信教育事業「こどもちゃれんじ」における環境教育のあり方について検討を進めています。その結果を今後の商品企画に反映し、当社の教材に環境教育の観点を盛り込んでいきたいと考えています。
今回は<こどもちゃれんじ じゃんぷ>(5・6歳用)2003年2月号本誌に掲載した環境特集ページをご紹介します。
「リサイクルってなあに?」2003年2月号より

<物語のあらすじ>
リサイクルマンが登場し、紙パックを捨てずに「かいしゅうボックス」に入れることでリサイクルされることを子どもたちに伝えます。
この物語のなかでは紙パックは工場に運ばれ、溶かされたあと、トイレットペーパーに生まれかわります。つまり「リサイクル」というのは「うまれかわる」ことなのだと教えます。
<リサイクルマンのへんしんクイズ!>

紙パック、ペットボトル、トレイ、段ボール、瓶、缶がそれぞれ何に生まれ変わるのかのクイズです。
ページ中心の切り取り線を切ってページをめくると、ペットボトルは洋服やハンガー、ボールペンなどに生まれ変わり、お肉や魚が入っていた発泡スチロール製のトレイは植木鉢や貯金箱、鉛筆立てやお盆になることがわかります。
<リサイクルこうさく>

紙パック1個で簡単にできる「パックパック えんぴつたて」のつくりかたと、紙パック2個で作る「スーパーこもの入れ」の2点をご紹介しています。

ビデオテープ教材の回収リサイクル実験の実施

環境省が募集したエコ・コミュニティ(循環型社会形成実証)事業に、当社のビデオ回収リサイクル実験が2003年度採択されました。
この事業は、「NGO・NPO等の民間団体や事業者が地方公共団体等と連携して、循環型社会の形成に向けて実施する事業を、環境省が実施する社会実験と位置づけて実証し、他の地域に普及することを目的」(*環境省発行「実証事業要領」より抜粋)として実験にかかる経費を負担する、というものです。
通常、ビデオテープは各自治体が一般廃棄物として回収し、焼却・埋め立てが行われています。
市場で販売されているビデオテープはトレース不可能なため、メーカーによる回収は極めて困難となっています。一方、当社では通信教育事業「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」を通して会員の皆様にビデオ教材をお送りしていることから、ビデオテープのトレースが可能であり、今回はこどもちゃれんじと進研ゼミ小学講座会員を対象に、コンサート会場(東京、大阪)、しましまタウン(船橋)、郵便局(姫路市)などの複数の拠点で回収を試みました。
その結果、約520世帯のお客様にご協力いただき、合計5,116本のビデオテープを回収することができました。これらのビデオテープは、再資源化のための解体、分別のあと、リサイクルを行いました。
今回の実験では、様々なリサイクル方法を検討しましたが、技術的には樹脂や金属の再生(マテリアルリサイクル)、高炉還元剤化(ケミカルリサイクル)、セメント原燃料化(マテリアル・サーマルリサイクル)が可能であることが判明しました。また、多額なコストや協力先との連携方法など、今回の実験を通して多くの課題が洗い出されました。
リサイクルBOX ビデオテープのリサイクル実施にはまだまだ解決すべき課題が多くありますが、環境省をはじめ、本実験にご協力くださった日本郵政公社近畿支社、姫路市、アミタ株式会社、スミエイト株式会社、日本ビクター株式会社、株式会社ナムコ、そして回収のために拠点までビデオテープをお持ちくださった会員の皆様に深くお礼申し上げます。