「Benesse(よく生きる/well-being)」に共感し、「使える英語」を通して社会課題の解決に取り組む人材育成に貢献したい、そんな志をもって働く社員がいます。自分自身もイノベーションを起こすために「学び続ける人材」でありたいという、秋元卓哉に聞きました。

ベネッセコーポレーション GTEC開発部
秋元 卓哉(あきもと たくや)

ベネッセコーポレーションに入社後、東北支社で学校営業を担当。社内公募で東京本部「GTEC」部門に異動し、現在は「GTEC」「GTEC CBT」などの作問を担当する。
※「GTEC」は小学生から社会人まで英語力が測定できるスコア型英語4技能テスト

英語を学ぶには “相手と話したい” 気持ちが大事だと知った学生時代

私が英語に関心を持ったきっかけは、大学のAO入試で英語でのプレゼンテーションを課せられたことです。青森県での高校時代は「下北半島から甲子園!」と野球一筋だったので、受験のための勉強はあまりできておらず、英語科の先生にスピーキングの特訓をしていただくなど周りに助けていただき合格しました。その時の学習体験が英語教育への道を志した第一歩です。

大学時代は、英語の勉強に熱中しました。特に意識していたのは「使える英語」の大切さです。AO入試でも体験したことですが、完ぺきな文法でなくても「英語でコミュニケーションしたい」という気持ちを持つことが重要ではないかと。実は今担当している「GTEC」のコンセプトも、それと同じなのです。

その後、教育と国際開発の分野で学ぶために英国の大学院に留学し、当時の課題図書の中で学んだ、経済学者のアマルティア・セン氏が論じている “well-being” の考え方に強く共感しました。就職活動の際、先輩にベネッセコーポレーションを紹介していただいたのですが、「Benesse(よく生きる)」という企業理念(1990年~)が、世界で議論されている “well-being” と重なると知り、入社を決意しました。


営業時代、つらいときにいただいた先生方からのお言葉は忘れない

私が最初に配属されたのは東北支社の学校営業でした。そこで学んだことは、その後の仕事においても大事な糧になっています。

入社3~4年目の岩手県担当の時、自分の営業数値が目標未達となり、支社全体に多大な迷惑をかけたことがありました。英語教育の領域に関しては自信をもっていたのですが、そのほかの大学入試に向けた進路・学習支援では、自らのコミットメントが弱く、周囲に迷惑をかける日々が続きました。当時、先輩方からいただいた厳しい叱咤激励やアドバイス、自分の振り返りは文書にして、今でも読み返しています。

またある日、岩手16校会議にて、岩手県の先生からこんなお言葉をいただきました。

「論破よりも共感」
数字や事実を並べて論破するよりも、根底にある相手の想いに触れて共感し、ともに考えることを大切にしてほしい。

今でも自分の判断軸としてずっと大切にしている言葉です。


私にとって「Benesse」とは、「使命を見つける旅」。
だからこそ、自ら学び続ける人材でありたい

2018年、社内公募に手を挙げ「GTEC」に異動しました。英語教育に関する全国共通の課題解決に携わりたいと思ったからです。その翌年に大学入試改革の延期が決定し、事業のあり方が問い直される局面もありましたが、現在はお客さまに対する「GTEC」の存在価値を再構築し、私たち部員もそれぞれのビジョンをもって積極的に仕事に取り組んでいます。

これから個人的に挑戦したいことは、1人でも多くのお客さまが将来、持続可能な社会を創り出す人材として世界で活躍するために、英語教育におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて、豊かな学習体験を創造していくことです。その第一歩として、昨年度から本格的に「Udemy」(大学・社会人対象のオンライン教育)の講座を活用して、ディープラーニングの勉強を始めました。今後の目標は、教育現場におけるAIの利活用を探究する「AIデザイナー」となり、現場の先生方や生徒さんとともに、よりよい英語学習体験を生み出していくことです。

この会社に入社した当初、「あなたにとって『Benesse(よく生きる)』とは?」と聞かれたことがあります。私は「使命を見つける旅」と書きましたが、今でもそれは変わっていません。使命を見つけ、イノベーションを起こすために、「学び続ける人材」でありたいと思っています。


(写真左)先輩・後輩に関係なく職場の仲間を大切にする。写真は以前に、社内のメンバーで四阿山(あずまやさん)に登った時のもの。「環境が落ち着いたらまた一緒に登りたいです!」。(写真右)毎月2回の茶道の稽古は、週末の一番の楽しみ。学び続けることが大切という点では「茶道と英語教育、実はとても似ています」。

※本記事は、ベネッセグループ社内サイトに掲載された記事を元に再構成したもので、所属・写真は2021年3月取材時のものです。