グローバルで活躍する社会人に聞く。
「これからも英語は必要?」大学生が知りたい、英語を使って働くということ

英語力ミライ会議とは?

めまぐるしく変化する時代に求められる「これからの英語力」をゲストと共に探求していくメディアです。
第3弾となる今回は「現役大学生はどう感じている?社会のグローバル化と大学の英語教育」をテーマに、今、多くの大学がグローバル教育の推進、英語教育の充実を図る中で、実際に教育を受けている学生はどう感じているのか、学修者の視点から見た大学の英語教育について、現役学生3人に話を聞きました。またこのテーマでは海外で働いた経験を持つ社会人をメンバーに加えて、トークを進行していきます。(全3回中第3回)

参加者プロフィール

  • アイさん

    アイさん(左)
    大学2年生。大学ではバイオサイエンスを専攻しているが、英語が好きで通訳者・翻訳者を志望する人向けの授業も履修している。
  • サキさん

    サキさん(中央)
    大学2年生。生活科学系の学部で学んでいる。スポーツ全般が好きで趣味は水泳。将来は子どもたちの教育支援の仕事に就きたいと考えている。
  • トモさん

    トモさん(右)
    大学4年生。経済学部で経営を学んでいる。就職活動時にTOEIC800点のスコアを取得。学習塾の講師やアミューズメントパークでアルバイトを経験。

海外で働くには、どれくらいの英語力が求められるの?

次は「グローバルで活躍する社会人登場!「これからも英語は必要?」大学生が聞きたい英語を使って働くということ」について話を聞いていきましょう。
今回はゲストとして、実際に海外で働いた経験がある社会人アスカさんを招いて進行したいと思います。

アスカさん、自己紹介をお願いできますか。

私は大学時代、国際系の学部に通っていました。卒業後は一般企業に就職せず、海外青年協力隊としてザンビア共和国で2年間派遣された経験があります。大学時代に教員免許を取得していたので、現地の小中一貫校で子どもたちの識字率を向上させる取り組みに携わりました。その後、海外支社へ人材紹介を行う企業に就職し、インド支社に4年間勤務したのち転職し、今は日本企業に勤務しています。

アスカさん

アスカさん

海外で長く働いた経験をお持ちですが、学生時代の英語力はどの程度のレベルでしたか?

私が進学した学部は帰国子女もいる学部で「学生は基本的に英語が話せる」という前提で授業が進みました。英語が得意なクラスメートは質問をどんどんしていましたが、私はそれほど話せるわけではなく…。国際系の学部だからこそコンプレックスを感じていましたね。でも、根がマジメなので、コツコツ勉強をしていました(笑)。

危機感を感じて本気で英語のトレーニングに取り組んだのは、海外に派遣されてからです。派遣先のザンビアの学校の校長に「あなたはどのくらい英語を勉強してきたの?」と聞かれたので「10年間です。」と答えたら絶句されてしまいました。校長から見たら私は全然英語を話せていなかったのでしょうね。そこでスピーキングの必要性を感じて、発話の練習に必死に取り組みました。

アスカさん

アスカさん

入学時から英語が流暢に話せるわけではなかったのですね。
「大学入学当初の英語力と、その後の英語力の成長度」のアンケートをとったところ「大学で英語力を伸ばせていない」と感じている人が多く、特にライティングやスピーキングなど「アウトプットのスキルが伸びていない」と感じている人が多くいました。皆さんは、どう感じていますか?

私も大学で英語力が伸びた実感はあまりないです。予習で課題の英文を和訳して、授業はそれを音読して和訳を発表、というスタイルが多く、高校の授業のほうが成長を実感できましたね。

サキさん

サキさん

私は、ボキャブラリーが増えたかと言われれば、正直、それほど実感がありませんが、ネイティブの先生と話す機会が増えたので、自分では意識していないだけでスピーキングの力は伸びているのかもしれません。

でも、高校時代から文法が苦手で…。文法をしっかり身につければ、もっとスピーキングやリスニングの力につながるのかと思っています。

アイさん

アイさん

私はリスニングを伸ばしたいです。スピーキングは多少拙くても相手に意図は伝わると思うのですが、相手の言葉が聞き取れなかったら、どう答えていいかわからない(笑)。

サキさん

サキさん

僕は大学で、海外の参考文献を読む機会があるので、学術的な英文を読む力は伸びたと思います。一方で、英語で話すとか、メールを書くとか、アウトプットの力は大学の授業では伸びなかったかな…。スピーキングが苦手なことは自覚していましたが、今回のGTECの受検で思い知らされたので、やっぱりスピーキングを伸ばしたいです。

トモさん

トモさん

英語を勉強するにあたっては、具体的な目的やゴールが見えていたほうが、やっぱり頑張れるので。たとえば、この人にどうしても伝えたいとかで意識は結構変わると思います。一方で無目的にただ机に向かうことは私に向いていなかったです。

アスカさん

アスカさん

今後、働くうえで英語力は必須になる?それ以外に身につけておくべき力とは?

海外で働いた経験がある方がいるので、将来のキャリアと英語の話をしましょう。皆さん「将来、仕事で英語を使うようになる」というイメージは持っていますか?

新卒で海外の企業に就職することは考えていません。ただ、せっかく大学で英語を積極的に学んでいるので、国内の企業に就職したとしても、何らかの形で学んだ英語を活用できればいいなとは思っています。

アイさん

アイさん

私はあまりイメージがわいていません。日本にいて、どんな仕事でも英語を使うとか、そんなことあるのかな?

サキさん

サキさん

そうですね、ここ数年でも状況がだいぶ変わってきていると思います。私が学生時代は“グローバル人材”という言葉が注目を集めていて「日本人はもっと海外に出て、グローバルに活躍できる人になろう。」という風潮でした。

最近、注目を集めているのはインバウンド。外国人が日本にたくさん来るようになり、国内で生活していても英語を耳にする機会が増えています。ビジネスでも英語の必要性が高まっています。国内の製造業でも一部の工程を海外の工場で行うケースがよく見られます。また、私の友人は企業の総務部で働いているのですが、海外からお客様がいらっしゃるので、そのアテンドをしています。国内で働いていても英語を使う機会は間違いなく増えてきていますよ。

アスカさん

アスカさん

最近はWeb会議が浸透してきて、海外の人と会議する機会も増えているのでしょうか?

トモさん

トモさん

そうですね。以前よりオンラインで楽に海外とつなげられるようになったので、そうした機会も増えているでしょう。

アスカさん

アスカさん

「海外で働きたい」「外国人と一緒に仕事をしたい」と考えたとき、これを勉強しておいたほうがいいというものはありますか。

トモさん

トモさん

コミュニケーションを取らなければいけないので、英語4技能の基本的な力は必須ですね。そのうえで「日本の当たり前を当たり前だと思わない」「相手の文化を受け入れる」ことが大切です。

日本の当たり前が、海外では全く当たり前ではないということがよくあります。自国の当たり前を押し付けず、相手の文化を理解し、考え方を尊重することが必要です。相手をよく理解するという意味では、コミュニケーションツールである英語は、やっぱり不可欠だと感じます。

アスカさん

アスカさん

私は中学生のときに短期留学をしたことがあって、そのときは全然苦労しなかったのです。なぜなら、相手がこちらの話や意図を一生懸命、理解しようと頑張ってくれたから。でも、次に会ったときは英語できちんとコミュニケーションを取りたい。もともと人と話すのが好きなので、英語は話せたら、コミュニケーションの幅が広がるだろうなと思います。やっぱり英語は頑張りたいですね。

アイさん

アイさん

私は将来、海外で働きたいという希望はなく、子どもたちの教育支援の仕事に就きたいと思っています。これまで海外旅行をしたこともないし、外国人と触れ合う機会も多くなかったから「これからは、どんな仕事でも英語を使うようになる」と言われても最初はピンと来ませんでした。でも、アスカさんの話を聞いて、少しイメージできるようになってきました。

近々、オーストラリアに旅行に行く予定なので、それをきっかけに英語に対する考え方やモチベーションが変わるかもしれません。

サキさん

サキさん

先程の「当たり前を押し付けない」「相手の文化を理解する」というお話はすごく興味深かったです。程度の差こそあれ、日本人同士のコミュニケーションでも同じだと思います。多様なバックグラウンドを受容することは重要だし、これからはより一層求められるものだという認識を新たに持ちました。そこに行きつくまでに英語は武器になるのでちゃんと勉強しないといけないですね。

トモさん

トモさん

皆さん、ありがとうございました。海外で働いた経験のある社会人と話す機会は珍しかったかもしれませんね。でも海外で働くから英語が必要というわけではないこともわかりました。どこに目的をおいて英語を学ぶのかまた考えていきたいですね。
本日はありがとうございました。

インタビュアー

倉本大嗣

倉本大嗣。ベネッセi-キャリア大社接続事業本部マーケティンググループ所属。大学卒業後、P&Gジャパン合同会社に新卒入社。退社後、海外でマーケティングの勉強と旅行会社に勤務。帰国後2019年株式会社ベネッセi-キャリア入社。主に大学へ向けたアセスメントのサービス提供を通して大学生の成長をサポート。

  • Tweet
  • シェア
  • このエントリーをはてなブックマークに追加