Benesse

採用サイト トップに戻る

RECRUITING SITE

タブレット、ライブ授業、勉強SNSまで。
進研ゼミのDXとは

2021-08-31 NewsPicks Brand Design

ベネッセが提供する「進研ゼミ」は、紙の教材・教具に強みを持ちながら、タブレットを通じたデジタル学習でも存在感を示している。「自宅で、ひとりで」というこれまでのイメージを覆す「オンラインライブ授業」や、AIの活用、果てはデジタルなキャラクターの誕生まで。私たちの想像以上にDXが進む「進研ゼミ」の現在を、中学・高校生事業本部 山根伊都子 中学生事業部長が語る。

なぜタブレット学習で
「進研ゼミ」が進化したのか

進研ゼミは、2013年頃からタブレットを活用しはじめました。当初は、紙の教材がメインで、タブレットをはじめとするデジタル教材はあくまでサポートの立ち位置でした。

しかし、デジタル化は急速に進み、16年には紙とタブレットのいいとこ取りを目指した「ハイブリッドスタイル」が生まれ、17年からは中学講座でも、外部サイトの閲覧やアプリのダウンロードに制限のある「進研ゼミ専用タブレット」を導入しました。

現在、紙がメインのオリジナルスタイルと、デジタル中心のハイブリッドスタイルを比較すると、後者を選択する方が約7割となっています。ハイブリッドスタイルでは、日々の学習の8〜9割でタブレットを利用します。

今年からは、タブレット内で記述ができる機能を搭載したことから、「赤ペン先生の添削課題」の提出もタブレットで完結できるようになりました。

これまでは解答用紙を写真に撮ってタブレットで提出してもらうことはできたものの、きれいに文字が見えるように撮影するのが難しかった。そのひと手間がなくなったことで、お子さまの課題提出率も上がっています。

このように、ひとつのデバイスでスムーズに学習できる環境が整ってきましたが、進研ゼミが昔から目指しているのは、「勉強を楽しむことで、自分から学習する習慣を身につける」というもの。「紙の教材をなくす」ことは目的ではなく、そのための手段です。

ですから、あえて紙の教材を選択するケースもあります。たとえば、テスト前の暗記に使う小さなサイズの「暗記BOOK」。赤い半透明の下敷きを使って暗記した記憶がある人も多いと思いますが、「暗記BOOK」は今でもそのスタイルを踏襲しています。

タブレットでも暗記はできますが、Wi-Fiが必要ですし、タブレットを学校に持ち込むことが認められていない場合もあります。学校の休み時間や登下校、習い事の行き帰りなど、ちょっとしたスキマ時間を活用するには、携帯性にも優れた紙の冊子のほうが使いやすいと好評です。

中3になると、紙の活用比率が上がります。実際の高校受験では何ページにもわたる文章問題が出題され、回答を紙に書くことが求められるため、その予行演習の意味もあるのです。

メインのデジタルレッスンも進化しています。デジタルだと紙の教材と比べて全体を俯瞰して把握するのが難しくなりますが、図版を動かしたり、動画を入れたりと、デジタルならではの工夫をしています。

私たちは、デジタルを手段としながら、常にベストな学びのかたちを模索し続けているのです。

モチベーションを刺激する
「オンラインライブ授業」

基本的には自宅での学習を想定している進研ゼミにとって、重要なのはお子さまのモチベーションをどのようにして高めるかという点です。

勉強が好きな子でもやる気が出ないことはありますし、苦手な科目もあります。また、自分で解いたものを自分で丸付けしていくのは、とても孤独な作業です。

そこで、タブレットではレッスンで問題を解くごとに自動採点ができるようにしました。正解かどうかがすぐにわかるので、理解できていない部分に気づくきっかけになり、やりっ放しを防ぐこともできます。

  • タブレットには自動採点機能があり、自分で「丸付け」をする必要がない。

そして、進研ゼミには「赤ペン先生」がいます。これまでも、提出された課題には赤ペン先生が指導して返却をしていました。その「自分のがんばりを誰かが見て、認めてくれる」というソリューションを、デジタルの力でさらに進化させようとしています。

そのひとつが、中学講座では毎週行っている「オンラインライブ授業」です。授業中に寄せられたコメントを読み上げたり、授業中に多く来ている質問に返答するなど、ライブならではの双方向のやり取りを積極的に行っています。

すると、オンラインであっても生身の先生に教えてもらっていること、同じ学年の全国の仲間と一緒に授業を受けていることを感じてもらえる。家で一人で勉強していても、孤独を感じにくい仕組みづくりをしているのです。

オンラインライブ授業では、「こっそりチャット」という機能も人気です。学校や塾だと、授業が理解できないまま進んでしまったり、恥ずかしくて質問できなかったりすることがあります。

でも、オンラインならほかの人に見られることなく、こっそり質問して、こっそり答えてもらえる。実は、寄せられた質問にリアルタイムに答えるために、常に数十名の先生に待機してもらっています。

全国の仲間と一緒に授業を受けつつ、自分だけの質問に答えてもらえる。これは、デジタルならではの体験でしょう。

  • 「こっそりチャット」はどんな生徒でも質問しやすい人気の機能だ。

実は、オンラインライブ授業はコロナ禍の影響で加速しました。当初、2020年は定期テストのタイミングで適宜実施する計画でしたが、3月に全国で一斉休校になることがわかりました。

休校でずっと家にいると、学習が進まないおそれもあり、生活リズムも崩れるかもしれない。そこで急遽、朝10時スタート/50分2コマのライブ授業を中1、中2生を対象に行うことに決めました。

  • iStock.com/kazuma seki

準備は本当に大変でしたが、進研ゼミは有料の「エベレス」という講座で10年前からオンラインライブ授業を行っています。講師も含め、エベレスチームの協力により、なんとか実施できました。

現在、中学講座では毎週日曜に朝・昼・夜の3回、同じ内容の授業を行っています。授業そのものにも学習効果がありますが、「授業があるから」とタブレットを立ち上げる習慣がつくと、学習に向かうきっかけとしても機能しはじめます。

参加できないお子さまのために録画でも見られるようにしていますが、すでに理解している部分を飛ばして見られるので、なかには「録画のほうがいい」という子も。モチベーションを高めるためには、一人ひとりの学習スタイルに合った選択肢があることが重要なのです。

進研ゼミから
「勉強SNS」が誕生

モチベーションを高めるための施策として、今年4月からはアプリ「みんなで勉強」をリリースしました。中1から中3の進研ゼミ生を、住んでいる県や部活、趣味などでソートして、アプリ上で友達になれるタブレット内限定のSNSです。

中学生だと、スマホを持っていなかったり、持っていても保護者やサービス提供者による制限でSNSを使えないこともありますが、SNSの世界に憧れを持つ子は多い。そのため、リリース直後から多くのお子さまが利用してくれました。

プロフィールや公開する情報は自分で取捨選択できますが、たとえば志望校を入力しておけば、同じ志望校の友達とつながることもできます。

また、タブレットでの学習履歴を公開できるので、「この子はこれだけ勉強してる。自分も頑張ろう」と励みにしたり、「頑張ったね」「私もこれからやるよ」といったメッセージを送り合ったりすることもできます(送れるメッセージは豊富な定型文のなかから選択式)。

ネットやSNSから子どもを完全に遮断するのは事実上不可能です。この取り組みには、進研ゼミ以外には接続できない専用タブレットという安全な環境で、それらに対するリテラシーを身につけてほしいという思いもあります。

また、この夏、学習履歴から習熟度を判別し、最適なテスト対策ができる中1・中2生対象の「AI Navi」をリリースしました。その日にとれる勉強時間に合わせて、もっとも効率よく得点を上げられる学習内容をAIが提案してくれます。

  • 「AI Navi」では、そのレッスンによって何点アップするかの予測も提示される。

現在、中学講座の受講者が40万人ほど。そのうちの7割がタブレットを利用している=30万人分の学習データが毎年蓄積されることは、未来の生徒さんにとっても大きな意味を持つはずです。

裏側の技術の進化だけでなく、生徒に親しみを持ってもらうための挑戦も行っています。たとえば「新米Vティーチャなるり」。名前の由来は「なるほど!理解!」です。

なるりは新米教師のVtuber(ブイチューバー:生身ではなく、2Dや3Dのアバターで活動するYouTuber)として、学習法を伝えたり、今後のことを考えるきっかけを提供したり、生徒さんに近い目線での情報発信を担っています。

進研ゼミの競合優位性は、紙教材の質の高さにありました。そこにデジタル教材の知見も蓄積することで、進研ゼミそのものがさらに進化しているのを感じます。

最近では紙に触れる機会が減ったことで、紙での学習を貴重な体験と捉える生徒さんもいるようです。デジタル化の取り組みを進めながら、実際に学習する生徒さんたちの声を積極的に拾いつつ、紙とデジタルのベストミックスを探っていきます。

執筆:唐仁原俊博
撮影:小島マサヒロ
デザイン:月森恭助
編集:大高志帆

NewsPicks Brand Designにて取材・掲載されたものを当社で
許諾を得て公開しております。

2021-08-31 NewsPicks Brand Design