Benesse 「よく生きる」

EPISODE 人と社会の
「Benesse(よく生きる)」
をめざして

介護に関わるすべての人の拠り所に!
ベネッセの『介護アンテナ』サイトが
提供する「現場に寄りそう」情報とは
介護高齢者社会課題

株式会社ベネッセスタイルケア Web戦略部
部長 福島隆顕(右)
介護アンテナチーム リーダー 吉野瑞穂(左)

ベネッセの介護事業は、「その方らしさに、深く寄りそう。」ことを大切にしています。その実現のためには「介護する側」に寄りそう支援も必要だと考え、2019年に介護の総合情報サイト『介護アンテナ』を開設。全国各所で働く介護職の方や、自宅でご家族を介護する方が困ったときに役立つ知識・情報を無料提供しています。超高齢社会で介護する側の負荷が問題になるなか、業界全体の課題解決を視野にサービス開発に取り組む福島と吉野に、話を聞きました。

「適切な介護情報がどこにあるのかわからない」
という声に広く応え、業界全体に貢献できればと

『介護アンテナ』が生まれた経緯を教えてください。
福島
介護人材の不足も言われるなか、自社の老人ホームを含め介護に携わる人たちは忙しい日々を送っています。その状況を改善しようと現場ヒアリングや調査を重ねたところ、「今自分に必要な、適切な知識・情報がどこにあるのかがわからず困っている」という問題が見えてきたのです。その解決手段の一つとして生まれたのが、介護の総合情報サイトをつくろうという企画でした。
Web検索すれば介護に関する情報は出てきますが、不十分だったのでしょうか。
福島
たしかに情報は、さまざまなものがあります。しかし、長年の実績や専門知識に基づくものは表に出ることが少なく、見極めが難しいように思います。たとえば「私はこうやっています」という経験談は、その人だからできること・その状況だからできたことかもしれませんよね。そうではなく、自分の介護にとって的確な情報が欲しいというのが、現場の本音だと思います。
自社で蓄積したノウハウを無料公開するとは、思い切りのよいサービスですね。
福島
はい、「業界全体の底上げ、発展に貢献する」という経営トップの強い意志があるので、われわれも納得して取り組んでいますよ。
自社の情報を活用していただくことですべての介護人材への支援ができれば、「介護を受ける方々」の環境をより良いものにすることができます。
そこをいちばんに考えていますね。もちろんビジネスとしても成立するよう、他の観点から構想を練っています。

介護職だけでなく、自宅での介護者も使える情報をラインナップ

どのような情報を提供していますか。
福島
ご高齢者の自然な身体の動きを考え、介助されていても自分で動いたと思えるような「介護技術」や、「認知症ケア」の基本知識と事例集など多種にわたります。技術に関しては、介護する側の理解を促すよう、イラストやわかりやすい言葉で伝える工夫を重ねています。

介護職向けの基本知識やセミナー案内、資格の紹介のほか、介護をする必要が生じたときに知っておきたいサービス情報なども掲載しているので、自宅で介護する方にも活用されています。
「介護技術~【移乗介助】ベッドから車いすへの移乗の手順・コツを解説!」より抜粋。自社の介護スタッフたちの協力も得て、実践知と専門知識によるノウハウをまとめている。会員登録(無料)すれば印刷用データのダウンロードもできる。
とくに印象的な利用事例があれば聞かせてください。
吉野
地震が発生した際にはそのエリアから、介護施設の防災に関する情報へのアクセスが増えました。また、コロナ禍で外出を控えるご高齢者が多くなり、公民館から「介護レクリエーション」の素材を印刷して配布したいという問い合わせをいただいたこともあります。何かあったときに拠り所にしていただいているのかなと、手ごたえを感じ始めています。

専門家・他社の全面協力で、身近な介護者が知っておきたい
「高齢者の病気・薬の情報」を提供開始

介護の知見だけでなく、病気や薬に関する情報提供も始まりました。踏み切った理由は?
吉野
その方のいちばん身近にいる介護者が、少しでも病気や薬のことを知っておくと、介護に活かすことができるからです。ご高齢者は、服用する薬が多くなりがちです。全部をきちんと飲むことが難しくなったり、副作用が問題になったりすることもあります。病気や薬の基礎知識、服用方法などの情報を知っておくとよりよいケアにつながると考え、新たな展開を始めました。

薬を飲み忘れるなど正しい服薬ができなかった場合にも、まずは「薬辞典」で調べていただくと、速やかに対応できることが増えるのではないかと思います。
なるほど。しかし、コンテンツには医療の専門知識が必要ですが…。
吉野
はい、そこは大きなハードルでした。今回まとめた「薬辞典」は、東京大学大学院医学系研究科 教授(老年病学・加齢医学)秋下雅弘氏、医療法人社団悠翔会 理事長・診療部長佐々木淳氏、全国にクオール薬局を展開しているクオール株式会社の全面協力をいただくことで実現しました。ご高齢者に処方されることが多い約 100 種類の薬の情報を掲載しており、その種類は随時見直していく予定です。

薬の用法用量、副作用などの基本情報はもちろんのこと、服用に際して気をつけるべき、他の薬や飲食物との飲み合わせなどの情報も掲載しているので、介護する方々にはぜひ一度見ていただけたらと思います。
『介護アンテナ』が2022年12月から掲載開始した「高齢者の病気・薬」関連情報の画面より

介護者の気持ちに寄りそう情報の拠り所、
プラットフォームでありたい

『介護アンテナ』の活動のめざすところを教えてください。
福島
最近は、「『介護アンテナ』でこんな企画ができませんか」という相談をいただくことが増えています。注目していただき、さまざまなところから情報やアイデアが集まるのはうれしいですね。それらを新たな発信につなげ、活用していただくことで、より役立つサイトに更新され続ける「プラットフォーム」のような存在になりたいです。
吉野
もう一つは、サイトの主旨に共感していただくことで、介護の仕事に就きたいという人材を増やしていくことですね。

会社の新卒採用面接のときに、「『介護アンテナ』を見たことが志望動機」という学生さんがいて、すごく感動したんです。外からは現場が見えづらい仕事なので、さまざまな情報を掲載することでその一端を知ってもらい、モチベーションある介護人材の掘り起こしにつながるといいなと思います。
福島
そうですね。介護に関わるすべての人の困りごとと、介護という業界の課題解決に、しっかり寄りそえる存在になることをめざしたいです!
福島 隆顕(Takaaki FUKUSHIMA)
2016年ベネッセスタイルケア入社。Web戦略部採用チームで介護職の採用プロモーションに従事。2019年よりWeb戦略部部長として事業を統括する。
吉野 瑞穂(Mizuho YOSHINO)
大手社会福祉法人を経て、2017年にベネッセスタイルケア入社。2019年の「介護アンテナ」の立ち上げに関わり、現在も「介護アンテナ」運営のリーダーとして推進する。

社員撮影:デザインオフィス・キャン ※ご紹介した情報、プロフィールは2023年1月時点のものです。

この情報はあなたの役に立ちましたか?
はい いいえ