大学生・社会人向け
ベネッセの英語4技能検定

社会人・大学生向け「GTEC」
導入事例

4技能英語学習カリキュラムへの「外部試験」の活用

愛媛大学
教育・学生支援機構/副機構長 英語教育センター/センター長
折本 素 先生
教育・学生支援機構 英語教育センター/准教授
三浦 優生 先生

導入目的

  • 学生が自身の客観的な英語力を把握するため
  • 英語教育センター作成の英語成績評価テストの妥当性を検証するため
  • 成績評価の一部として活用するため

どの学力層にも自身の客観的な英語力を把握してもらい、
大学は妥当性のある成績評価を提供していきたい

愛媛大学は全学部の1年生に英語の必修科目を課しており、その授業内で4月と1月に「GTEC」Academic2技能版を実施。その結果を学生・大学それぞれで活用しています。

外部英語試験を導入した目的は、①学生自身に自分の英語力を客観的に認知させ、自らの学習計画に生かさせる②英語教育センター独自の成績評価テストの妥当性を検証する③成績評価の一部として活用することでした。また、必修科目の英語で修得を目指すのはコミュニケーションに必要な汎用能力としての英語(English for General Purpose)であり、対象が1年生であることを鑑みて、当初は、高校卒業レベル程度の英語力を測るPBT(paper based test)の試験を導入しました。

ただ、上位層の学生にとって問題が易しすぎる弁別性の問題や、試験から結果返却までの期間の長さ、試験運用にかかる全学の教職員負担の大きさといった課題があり、よりよい試験を探す必要が出てきました。

これらの課題を解決するうえで最適だったのが、リリースされたばかりの「GTEC」Academic(当時の名称「『GTEC』College Edition」)でした。

出題が大学生向けにつくられていること、個々の受検者の解答に応じて幅広いレベルの問題が出題されるため、受検者の英語力に幅があっても短時間で正確に力を測ることができ、試験結果が即時学生にフィードバックされること、問題用紙や解答用紙の配布回収・確認の必要がなく、英語教育センターのみで試験運営できるようになったこと、など一度に多くの課題がクリアできました。

学生には、入学直後のスコアと約一年学んだ後のスコアを見比べてもらい、2年生以降の英語学習計画を立てるのに生かしてもらっています。実施直後に詳細な結果がフィードバックされ、自身の英語力の現状や成長を把握できることは、学習の動機付けにつながると思います。

また大学としては、1月に実施した試験のスコアを第4クォーターの成績の10%に反映しています。以前は成績の30%に反映していたのですが、外部英語試験を導入してから、英語教育センターが独自に作成した英語統一評価テスト(期末テスト)の精度や妥当性も高まり、授業成績評価の基準もうまく調整できるようになったため、割合を変更しました。

以上のことから、導入当初の目的の多くが達成されたように感じており、現在に至るまで、「GTEC」Academic2技能版を実施しています。

本学の4技能カリキュラムの特徴と
今後の「外部試験」活用の課題

本学1年生の必修科目の授業内容は、第1クォーターがSpeaking重視、第2クォーターがListening重視、第3クォーターがWriting重視、第4クォーターがReading重視というように、クォーターごとに重点を置く技能を定めています。

当初は、クォーター毎に違う能力に焦点を当てることで、学習の継続性に関しての懸念もありましたが、実際に実施してみると、第1クォーターで学習し習得した技能が第2クォーターの学習に生かされ、さらに、第1クォーター、第2クォーターで学習し習得した技能が、第3・第4クォーターの学習活動の中で繰り返し使われる事になり、結果的に反復学習を行うことができることが分かり予想外の良成果を得ました。

このことは、クォーターごとに実施している授業アンケートで、学生の授業に対する満足度が高いことにもあらわれています。特に、第1クォーターで少人数クラスでSpeakingに焦点をあてた学習活動を行うことにより、新入生同士が必然的にコミュニケーションを深め、早く友人を作ることができ、その後の学習を含めた大学生活を円滑に行うのに役だった点が学生たちから非常に高く評価されています。

また、「GTEC」Academicの試験結果について4月と1月を比較したところ、高校時代に比べて英語に関する授業時間数が減っているにも関わらず、全体としてスコアが保たれていることがわかりました。何より、学生の授業評価、満足度が高く、それが、学習態度や学習意欲に良い影響を与えています。これも、本学オリジナルのカリキュラムが有効に機能しているあらわれではないかと考えています。

また、2年次以降には、英語力をさらに伸ばしたい学生向けに「英語プロフェッショナル養成コース」を提供しています。授業の質を高めるために、毎年、募集定員を30名とし、少人数制を取っており、選抜時の出願要件として「GTEC」Academicのスコアを提出させています。

今後については、大学入試で英語4技能能力判定テストが活用される流れを考慮すると、現在実施している「GTEC」Academicも4技能版を活用するということも一つの大事な検討課題となるでしょう。そうすれば、学生にとっては、英語力の把握や伸長の確認が継続的にできるうえ、大学としても、スコアをクォーターごとの成績にきめ細かく反映するなど、さらに深い活用ができる可能性があります。

しかし、この件に関しては、テスト実施費用のみでなく、テストの実施時期(回数)、授業評価への活用の仕方(直接反映させるか否かも含めて)など、様々な方向から、英語教育センターのみでなく、愛媛大学全体で慎重に再検討しなくてはならないでしょう。

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あらゆる領域でグローバルな連携が深化しています

スリーエム ジャパン株式会社
APAC Virtual Learning Manager
人財開発部
部長 信田 一栄さん

ポスト・イット®製品やスコッチ・ブライト™製品ブランド等でおなじみの世界的化学メーカー 3M。日本法人であるスリーエム ジャパン株式会社(以下3M)では、2012年よりGTECを導入し、グローバル人材育成のスピードを加速させています。同社の能力開発の現場や施策について、人財開発部信田一栄さんにお話を伺いました。

グローバル連携で顧客の期待に応える

貴社の事業内容とグローバル化の現状をお聞かせください。

3Mといえば、ポスト・イット®ブランドやスコッチ・ブライト™ブランドのスポンジや、ナイロンたわしなどが思い浮かぶかと思うのですが、そうした一般消費者向けの製品は、3Mのビジネス領域のごく一部にすぎません。多種多様なメーカーに製品や技術を提供するBtoB領域でのビジネスは、より大きな規模で事業を展開しています。例えば、電車やバスのラッピング広告に使われるフィルム技術や、化学薬液の濾過フィルター、防塵マスク、自動車の吸音・断熱材としても使われる不織布技術等です。

弊社の製品を提供する業界・用途は非常に多岐にわたります。当然ながら日本法人ですので、担当領域は日本市場になりますが、その中でも、南米から原料を調達し、東南アジアで製品に加工する等の動きがありますし、販売先も日本だけとは限りません。サプライチェーンが世界規模に広がっているのです。そのため、顧客が抱える課題も国内だけでは解決しないケースも増えています。実際、アジア各国の3Mと連携することによって、顧客の期待に対応するような取り組みも増えてきています。

3M内の研究開発やマーケティングの分野においても、グローバルな連携が深まっています。これまでは先進国地域である日本、北米、欧州での協働が中心でしたが、アジアや南米などに成長地域が移っていく中、より多彩な地域の人たちとの協働が増えてきています。例えば3Mの研究所は、世界中に点在しており、そうした国境を越えた協働の場での共通語は、もちろん英語になります。

グローバルな連携はBtoB領域だけでなく、一般消費者向けのBtoC領域でも見られます。例えば、他の地域でヒットした商品を日本市場にも投入するにはどんなアレンジが必要かといった検討が、ヒット商品を出した地域の担当者と、日本の担当者の間でなされるようになっています。3Mのビジネスは、あらゆる領域でグローバルな連携の深化が進んでいます。

社員の自律的な英語力向上に役立つ

「GTEC」導入の背景を教えてください。

ビジネス現場での英語活用のありかたの変化があげられます。具体的な一例としては、電話やテレビ会議システムによるテレカンファレンスの増加です。3Mでも10年ほど前までは、Eメールによる文書ベースのやりとりが多かったのですが、ITが進歩する一方で、全社的に経費や時間節減への要請が増していることからテレカンファレンスが増えてきているのです。だからこそ、スピーキングのスキルは、業務遂行の上で以前に増して重要になってきています。

「GTEC」をいつから、どのように実施していますか。

当社では2012年7月より「GTEC」を導入していますが、現在では年2回、希望者に対して「GTEC」受験の機会を用意しており、年間延べ約500人が社内の会議室や自宅で受験しています。管理職の目標スコア設定や研修前後の成果評価に活用しています。

受講者の方からは「GTEC」受験にどういった反応が出ていますか。

特に首都圏以外の拠点で勤務している受検者からは、試験会場への移動時間の削減や自分の時間の中で受検できるといった、時間に関するメリットを感じているという声をよく耳にします。また、短時間で試験を受けられることに対する評価もよく耳にします。

「GTEC」を評価しているポイントはどのようなところですか。

WEBベースで4技能を一度に受験することが可能ということと、受検者各自が用意した部屋に加え自宅でも受験が可能な点を評価しています。以前は、TOEIC®を採用していましたが、スピーキングについては別のテストを併用していましたので、2種類のテストをそれぞれ受験してもらっていました。また、受験会場の手配、問題の配布回収、試験監督業務等、運営に関わる負担も課題となっていました。

もう一つのポイントは、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングそれぞれの能力について、受検者自身がWEBを通じてスコアレポートが確認でき、技能ごとの課題や弱点を把握できる点です。キャリアや能力開発について、社員により主体性をもってもらおうと考えているため、英語力アップについても課題を把握した上で、自主的に能力を伸ばすプランを立ててもらいたいのです。「GTEC」のスコアレポートは技能ごとに次の学習指針が明確になりますので、社員の自律的な英語力向上に役立っていると感じています。

※GTEC-Business(社内、自宅受験版)では、Listening Reading Writing Speakingの4技能が約50分で測定可能です。

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