• ホーム 
  • > 実践講座ダイジェスト(産学協同教育)

■実践講座ダイジェスト

産学連携(企業&大学)の実践講座の報告をご紹介致します。


人材育成計画を提案せよ。

<4月28日(月)>

明治大学にてサントリーホールディングスの田端昌史さんが企業プレゼンターとして登壇されました。

Suntory.png

サントリーが大切にしている社是や、顧客への姿勢、人材育成に関する熱い想いに、教室のムードは一気に高まり緊張感に包まれた90分でした。課題そのものが、大学生になったばかりの1年生には、想像もつかない難題。しかし、現在行われている研修の狙いや意図を聞くうちに、"育成"という言葉の意味や大切さは確実に伝わったように感じました。キャリア開発部から山田さんもお越しになり、終わったばかりの今年度の入社研修のリアルな様子などを語って下さいました。

0428_A.png

明治大学では、他に4クラスのFSP講座が展開されており、年々クラス数の拡大を実現しています。

======================================================================================

<この講座を受講した学生の声>

0428_B.png

 

======================================================================================

<この講座に参加した企業プレゼンターの声>

サントリーホールディングスの田端です。

目をキラキラさせながら話を聴いてくれて感謝しています。自分を成長させたいというピュアで真摯な想いをビンビンに感じた時間となりました。私たちも、全力で学生のみなさんをサポートしたいと思っています。「やってみなはれ!」


中間プレゼンの位置づけとは?(中間プレゼン)

<5月19日(月)>

明治大学にてサントリーへの中間プレゼンが行われました。上司役として、田端昌史さん、山田祥子さんの2名がご参加されました。

 0519_A.png

授業前に、Handoutが用意できなかったことを上司役の企業参加者へお詫びに来る学生がいたりと、授業開始前から教室は学生の緊張が伝播し、ピンと張りつめた雰囲気でした。授業前には、全チームがデータの提出を終えており、始業と共に学生のプレゼンが始まりました。驚いたことは、中間プレゼンに向けた学生の事前準備です。何度もプレゼンの練習をした様子で、時間制限を超過したチームは1チームのみ。その他のチームはほぼ制限時間ぴったりの発表でした。

上司役の田端さんからは、中間プレゼンの位置づけに関して厳しい指摘がありました。「企業では中間プレゼンは120%~150%で挑む。その上で上司から軌道修正をもらうんだ。今日、みんなは、この程度で良いかな。という甘えが無かったか?」という言葉に、はっとする学生の顔。また、What(何を解決するための)How(手法)なのか?Howにばかり捉われ、What、つまりこの施策のコンセプトが分からないという課題解決の根本に関する指摘が続きました。

また、山田さんからは「チームで活動ができているのか?一部の人の企画ではなくメンバーの合意なのか?」というチームで課題解決に取り組む基本姿勢に関しての再確認がありました。社会人らしく行動すること、社会人目線で課題解決に向かうこと、この講座は本当に多くのことを学生要求し、産学で育成しているのだと、改めて実感させられる講座でした。

======================================================================================

<この講座を向かう学生の声>

0519_B.png

リアクションペーパーからは、さまざまな観点で苦悩する学生の様子がリアルに見てとれます。何度も失敗し、何度も反省し、何度も立て直そうとするリアルな学生のコメントに、運営側も「頑張れ、頑張れ」と呟きながら目を通しています。

======================================================================================

<この講座に参加した企業プレゼンターの声>

サントリーホールディングの田端です。

各チームのプレゼンテーションをきいて、みなさん、真摯に取り組んでいることが分かりました。一方で、力を入れて議論すべきところ、頭に汗をかいて考えなければならないところがややずれている印象を受けたのも事実です。サントリーの課題とはなんだろうか。学生のみなさんの強みや弱み、社会人に求められることはなんだろうか――このベースの議論がしっかりできていないと、その議論のうえには、何も乗せられません。つまり説得力の欠いたプレゼンテーションになってしまうということです。

20世紀最高の経営学者といわれるドラッカーの言葉をご紹介しましょう。

「意思決定で重要なのは、問題の答えではなく、問題の理解である」

 私たちも、この課題のなかで、正解を求めているわけではありません。みなさんならではの「問題の理解」をぜひ教えて下さい。そこをじっくり考えることで、新しい価値をもった提案を生み出すことができるのではないでしょうか。 

やってみなはれ!


「こいつだったら任せてもいい」と言われるために。(最終プレゼン)

<5月20日(金)>

明治大学にてサントリーへの最終プレゼンが行われました。上司役として、田端昌史さん、山田祥子さんの2名がご参加されました。

0602_A.png

これまでの議論の経緯をリアクションシートで確認をすると、中間プレゼンから企画を完全リセットした苦悩のプロセスや、チーム内で発生しているコンフリクトに関して等、さまざまな困難な状況がチーム内に発生した様子が見受けられました。この講座では、あえて、5週間というタイトな時間で最終プレゼンを設定しています。十分に時間が取れないために、チーム各人が主体的関わらざる得ない状況を作り出し、当事者意識を醸成させる仕掛けになっています。リアクションシートには、「どうしたらいいんだろうか?」という悩ましい文字が並びます。しかし、これがだんだん「こうしてみよう」という言葉に、回を重ねるごとに変化を見せる点がこの講座の醍醐味ともいえます。チームで衝突し、それでも最終プレゼンまで漕ぎ着けたチームワークは、プレゼンの冒頭でチームメンバー全員の名前を挙げ、会釈をする姿に見て取れました。

0602_B.png

講座の最後に、田端さんからは、「こいつだったら任せてもいい」と言われるために必要なスタンスのお話がありました。ロジカルに全体がきちんと網羅されていて、その上で、課題を浮き彫りにさせる。目先のHow(手法)にとらわれてはダメだ。そんな力強いアドバイスに学生は必死にメモを取っていたのが印象的でした。

最後に、自分の一番好きなサントリーの商品を1つ持って記念撮影。そんなサプライズが大学側で用意されており、サントリーの皆さんも事務局も驚きと嬉しさに包まれて、最後の記念撮影が行われました。

サントリーの皆さん、本当にありがとうございました!!