DIGITAL INNOVATION PARTNERS
by Benesse CorporationSince 2021
事業貢献のために事業と開発を一体化。内製化率70%を目指して体制を構築

ベネッセはDX戦略と実行を担うための横断組織として2021年に「Digital Innovation Partners(以下、DIP)」を発足した。DX推進のための重要なテーマの一つが内製開発だ。教育事業の学校領域に関するシステム内製開発推進と、事業と開発が事業貢献のために一体となった開発事例をリードした平田敦志に話を聞いた。

平田 敦志
小中学校サービスエンジニアリング部 部長
新卒で2011年にベネッセグループの情報処理系子会社の株式会社シンフォームに入社。エンジニアとしてシステム開発、開発管理に従事。ベネッセインフォシェル、ベネッセコーポレーションに移り、2024年に横断サービスエンジニアリング部 部長に就任。2025年4月より現職。
新卒で2011年にベネッセグループの情報処理系子会社の株式会社シンフォームに入社。エンジニアとしてシステム開発、開発管理に従事。ベネッセインフォシェル、ベネッセコーポレーションに移り、2024年に横断サービスエンジニアリング部 部長に就任。2025年4月より現職。
STRATEGY
DX・組織戦略内製化や生成AIを活用して開発管理
DIPは4年目を迎え、メンバー全員が事業成長にコミットできることを新たな戦略として掲げています。運用から戦略まで一気通貫で、事業部門とDIPが協働しながらデジタルの開発を進めることを目指しています。
学校カンパニーの横断サービスエンジニアリング部では、単なるシステム開発にとどまらず、サービスに相対する窓口組織として事業成長に貢献することをテーマにしています。システム開発を行うエンジニアが多く在籍し、開発手法の改善や内製化の推進に取り組んでいます。学校カンパニーの内製開発に社員エンジニアをアサインして、QCD(Quality・Cost・Delivery)を高めて事業成長に貢献し、さらに自ら開発のプロセスを変革する取り組みを始めています。
開発で使うツールにしても、従来のExcelを進捗管理に用いたり、旧来型の方法でテストをしていましたが、エンジニアたち自身が開発しやすく、かつQCDを向上させるために最適な改善に取り組んでいます。最近は生成AIを活用した開発環境の整備を進めており、一例として若手エンジニアがGitHub Copilotを利用しています。これにより、今までレビュアーとしてサポートしていた先輩エンジニアの代わりにGitHub Copilotを活用することで、開発のスピードや品質が上がっています。GitHub Copilotは製造だけではなく、アーキテクチャ設計など全工程で活用されており、開発の進め方そのものをアップデートしています。
CASE
プロジェクト内製化率70%を目指す
内製開発の推進に力を入れていて、全体の70%を内製化していくことを中期的な目標にしております。
内製化率を上げていくためには体制を整えることが必要です。開発管理を行うPMかPLに一人、エンジニアに一人は社員を配置することで品質とノウハウを社内に蓄積しQCDをコントロールしています。案件の規模によっては外部のエンジニアにも入っていただき流動的に体制を構築しています。
技術的な専門知識の蓄積が生まれることが内製化の利点の一つです。自分たちのサービスがどのような技術で動いているかを理解していなければ、調査も開発もできず、ベンダーロックインにつながってしまいます。自社内に技術的な専門知識を蓄えていくことで調査や開発のスピードが上がっていき、よりQCDに貢献できるようになります。
ベンダーに委託する際には委託先選定や見積り、発注など、内製化にはないプロセスが発生します。開発をベンダーに委託することで生まれる費用には営業費用や利益、リスク予備費が含まれます。 スピードの面でも内製化には利点があり、事業の優位性が高まると考えています。
内製化を進めていく中で課題も見えてきました。大規模な開発を内製でしたところ、業務知識や技術力が不足していて品質が低下してしまったことがありました。内製化率を70%まで拡大していくためには、どのような戦略、体制でいくのかを慎重に検討していくことが必要です。社員の人数には限りがあるので、優先順位をつけながら、機を見計らって着手しています。
事業と開発が一体となった「オクリンクプラス」
内製開発の具体的な事例を紹介します。学校の協働学習に使われている「オクリンクプラス」を内製で開発しました。今まではサービスを開発する際に事業部門と開発部門に分かれた体制で進めていました。 事業部門の企画チームはサービスに対する思い入れが強く、様々な機能を追加したいという要望を持っています。その要望に対し、開発部門が「その機能は本当に必要ですか?持ち帰って検討します」と伝えます。このやり取りが積み重なって滞留すると、課題が大量になり最終的には炎上するというパターンが見られました。
この状況ではいけないと事業部門も開発部門も理解し、解決策として協働しながら一体となって内製開発する体制を構築しました。具体的には、開発をするエンジニアが学校訪問に帯同し、現場のリアルな声を聞くことで、サービスに対する思いを事業部門と共有し信頼関係を築くことができました。
もう一つの改善点はプロジェクトの指針・判断基準を決定したことです。入れたい機能は多数出てきますが、必ず削ぎ落としていく作業が必要になります。そのために、サービスで最も重視するポイントを決めて、それを判断基準にしました。オクリンクプラスにおいては「サクサク動くか」「ワクワクするか」を事業と開発の目指すべき共通認識として定めた結果、滞留を引き起こすやり取りがなくなり、迅速な判断が可能になりました。
事業部門の意識も変化しています。今までは中下流の工程には事業部門が関与することは少なかったのですが、開発の途中段階で実際に触ってもらうことで「こっちの方がワクワクするよね」といった意見がどんどん出てくるようになりました。請負開発では実現できない、内製開発ならでは進め方を事業部門と共に進化させています。
CAREER
キャリア事業成長にコミットしながら幅広いキャリアから選択
私自身は管理職になってからも技術に触れて、手を動かすことを大切にしています。GitHub Copilotの導入についても、GitHubのイベントに参加して、こうした技術があることを学び、常にアップデートしています。より現場に近いところで困っていることを突き詰めるために、最新技術に触れ、実際に手を動かして学びながら、マネジメントとしてどう動くかを考えるようにしています。
DIPでは事業成長にコミットしながら、幅広いキャリアから選択することができます。事業やサービスの戦略、やプロダクトのグロースを考えるキャリアを積むこともできますし、エンジニアとして技術を極めて開発で事業貢献する場やも、開発管理を経験できる機会も豊富にあります。内製開発の案件は大小さまざまで、億単位の規模のマネジメントを学べる機会があることも魅力の一つです。
Casual
Meeting
MORE INTERVIEW
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