全職員で進める静岡県のデジタル人材育成【前編】~Udemyで広がるデジタルリテラシーと現場業務の変化~
全職員で進める静岡県のデジタル人材育成【前編】~Udemyで広がるデジタルリテラシーと現場業務の変化~
【話し手】
〇事業推進担当
静岡県企画部 デジタル戦略課 阿部 嵩広(あべ たかひろ)さん

〇受講生
静岡県企画部 地域外交課 川島 実紗(かわしま みさ)さん

〇受講生
静岡県教育委員会 県立稲取高校 石原 誠也(いしはら せいや)さん

〇受講生
静岡県健康福祉部 西部健康福祉センター 名倉 裕亮(なぐら ゆうすけ)さん
目次
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「職員全員がデジタルリテラシーを持つ県庁」へ。静岡県のUdemy導入背景
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動画研修で培った“オンライン学習への慣れ”を土台に、Udemyでさらに学びを深める
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語学、DX、Excel活用──職員が得た講座の学びと実践の成果
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「受け身の視聴で終わらせない」静岡県がめざす職員の学びのかたち
静岡県では、令和7年3月に策定した「静岡県デジタル人材育成・確保方針」に基づき、デジタル人材の計画的・効果的な育成と確保を進めています。Udemy Business(以下、Udemy)を活用して全職員のデジタルリテラシーを向上させ、急速な変化が進む社会に対応することをめざしています。
学びを業務改善や住民サービス向上につなげるには、まず「使ってみる」ことが第一歩です。前編ではUdemyによって学びを深め、実務に応用して変化の手応えを得ている3名の職員の皆さんに、学び方の工夫や活用の実感を伺いました。
ー静岡県で全職員にUdemyを導入した背景について教えてください。
阿部:
静岡県では「静岡県デジタル人材育成・確保方針」を令和7年3月に策定しました。この方針では、各職位別に求めるデジタル人材像・役割・スキルを整理しています。

この方針の特徴の一つは、全職員がいずれかの階層に位置づけられていることです。一般職員にも一定のデジタルリテラシーを有する人材になることを求めており、それ以上の階層では職位に合わせた知識が求められます。この方針に従い、全職員のデジタルリテラシーを底上げするため、Udemyを活用した県庁全体の人材育成に取り組んでいます。
さらにUdemyが提供する幅広いコンテンツを職員の業務に活用できるよう、必修のカリキュラムに加え、職員の興味・意欲に応じて学習を進めるためのラーニングパス(Udemy内の年間の学習カリキュラム)も設定しました。令和7年度から令和9年度までの3年間でUdemyによる学習を行い、デジタル人材の効果的な育成を進める計画です。
ー静岡県では以前からeラーニングを活用した職員研修を実施していたそうですね。職員の皆さんは、オンライン学習に対してそれほど抵抗なく着手できましたか。
川島:
コロナ禍以降、県庁では動画による研修が増えており、オンライン教材で学ぶことには比較的慣れていました。デジタルリテラシー系の講座は従来の教材でも受講していましたが、Udemyは1講座あたりのボリュームがあり、学ぶ内容も体系立っていたのでわかりやすいと感じました。
石原:
Udemyのアカウント配布のアナウンスを聞いたときは、率直に「ありがたいな」と思いました。生成AIやDXなど社会が大きく変化するなかで、私自身も知識をアップデートしなければならないと感じているため、こうして学習できる環境が揃っていることはとても助かります。
名倉:
以前からUdemyの存在は知っていましたが、個人で始めるには費用面のハードルがあったため、今回学びの機会を得られることはチャンスだと思いました。実際に学んでみると、Udemyは講座がチャプターごとに分かれていて、学習の進捗状況が可視化されている点が便利だと感じました。また、講座終了後も視聴履歴をもとにしたおすすめで、「見てみたいな」と思う講座が表示されるので、非常に使いやすいと感じています。
今の時代、YouTubeなどの無料かつ短時間で学べる動画も多くありますが、Udemyは十分に時間をかけて、受講者が理解しやすいように講座を組み立てられている印象があります。
ー受講者の皆さんが特に学びになった講座はどのようなものですか。
川島:
私は地域外交課(国際交流担当課)でインドの公的機関との連絡調整を担当しています。インドの言語として有名なのはヒンディー語ですが、静岡県が交流を進めるグジャラート州はグジャラート語が州公用語であり、現地の方が使っている文字が読めないことを課題に感じていました。
グジャラート語は日本語の教材がなく、英語教材であってもほとんどありません。学習方法がわからず困っていたところ、Udemyでグジャラート語の講座を見つけて学び始めました。文字が読めるようになったらいいなと考えて、少しずつ学習を続けています。
▼川島さんが受講した講座はこちら▼
Learn Gujarati Language From Scratch: For Beginners
石原:
Udemyの受講を通して、DXや生成AIに関する体系的な知識習得につながっていると感じます。ラーニングパスに設定されているDXや生成AIのコースでは、知りたいと思う情報がしっかりまとまっているため、「DXを推進するためにどのような手順・段階を踏めばよいか」をわかりやすく学ぶことができ、一歩目を踏み出すことができました。
▼ラーニングパスとは
Udemy内のカリキュラムのこと。テーマごとに複数の講座が含まれており、受講者は迷わずに学習を進めることが可能です。
さらに実業務では、今年度から給与担当になったため、税金や社会保険に関する知識が必要になりました。そこでファイナンシャルプランナー資格の講座を活用し、制度の概要など必要な部分をポイントで学んでいます。資格取得が目的というよりは、実務に役立ちそうな内容を選んでうまく取り入れる形で進めています。
名倉:
非常に印象的だったのは、「【自治体職員様対象】DXの取り組み方と心構え〜デジタル技術を活用した業務改革〜」という講座です。対面研修でも類似の内容を受講した経験があり、改めて学ぶことで復習ができたのでDXについての理解を深めることができました。
この講座で学びになった点が2つあります。1つは「DXに取り組むには余白が必要」ということです。通常業務をしながらDXに取り組むことが難しいと感じていたため、「余白」を作るために削減できる業務や作業を見つける意識を持つようになりました。
もう1つは「何でもデジタル化すればいいわけではない」という点です。紙を使った業務が最適なケースもあるので、業務の手続きや内容によって判断する視点が大切だと学びました。
また、ラーニングパスに設定されていたExcelの講座では、これまで使いこなせていなかった絶対参照・相対参照の使用方法を正しく理解できたことで、VLOOKUP関数などのさまざまな関数を使えるようになり、集計作業の時間を短縮できました。
▼名倉さんが受講した講座はこちら▼
【自治体職員様対象】DXの取り組み方と心構え~デジタル技術を活用した業務改革~
【ひぐま流】Excel超入門講座!ITのプロが厳選した「最小限の知識」で「最大限の効率化」を実現し自分の時間を生み出そう
ーExcelの講座で学んだ内容を実践したことで、名倉さんの業務はどれくらい短縮されましたか。ぜひ詳しくお聞かせください。
名倉:
私が所属する総務課では毎月、職員の旅費公表に関する集計作業があります。
これまでは担当者がExcelの旅費公表一覧で職員名を見て、課ごとの仕分けを行うというアナログな方法をとっており、作業完了までに1時間ほどを要していました。
この作業時間を何とか短縮したいと考え、Udemyで学んだ知識をもとに、VLOOKUP関数などを用いて職員一覧のデータを参照し、旅費公表の一覧へ課名を自動入力できる様式を作成しました。作成した様式から関数をコピーするだけで毎月簡単に処理できるようになり、作業時間は半分の30分以内で完了するようになりました。
さらに、物品購入に関する集計作業も短縮することができました。毎月、紙の資料を見ながら予算科目ごとに集計していた煩雑な作業を、関数を使って自動集計できるようにしました。結果として、1時間ほどかかっていた集計作業が20分ほどで終わるようになりました。
ー業務で日々忙しいなかで、皆さんはUdemyをいつ視聴していますか。学習時間の作り方の工夫があれば教えてください。
石原:
朝の出勤前に、自宅のPCで視聴することが多いです。もともと5時半に起きて、読書やランニングをする習慣があったので、その時間を30分ほどUdemyに使っています。じっくり学びたい場合は、休日にまとめて見ることもあります。
名倉:
私はバスと電車を使って通勤しているため、その時間を活用しています。通勤中はスマホアプリで映像と音声を確認しながら学んでいます。また、自宅で家事をしている間は音声で学びます。再生速度を1.25倍にすることで、より多くの講座を学べるよう工夫しています。講座の進捗をチェックできるため、スキマ時間を使った学習でも続けやすいです。
川島:
私は業務の合間に時間が取れたときに「1時間を学習にあてよう」などと決めて進めています。イヤホンをしづらい場面では講座の字幕表示を活用し、文字で情報を追いながら理解を深めます。
ー最後に、皆さんのUdemy学習における今後の目標をお願いします。
川島:
知りたいと思うことをしっかりと体系立てて学べるのがUdemyの強みだと考えています。講座の種類も豊富で、幅広いジャンルから自分の興味があるものを選べる点が魅力だと感じています。まずは身近に感じる領域や気軽にできるところから始めて、気になった講座があればどんどん視聴し、幅広い学びに触れていきたいと思います。
石原:
私の場合は、自分の担当業務に関する知識を習得したいと思って学び始めました。最初は業務にいかせそうな分野から始めると、そこから興味が広がり、学習の習慣化にもつながった実感があります。いきなり高いハードルを設定せず、細かく学習を積み上げればいずれ大きな力になると信じて、今後も長く学び続けたいです。
名倉:
私はExcelの講座を受講したことによって、理解しているつもりになっていた機能も含め、基礎から改めて学び直すことができました。「自分の仕事を少しでも楽にしたい」という思いは、学習のモチベーションアップにつながっています。
煩雑な作業を減らすための行動は、いずれ組織全体の作業効率化や業務時間の短縮につながっていくと思います。目の前の業務を「いかに無駄なく迅速にできるか」という視点を大切にしつつ、日々の仕事と学びに向き合っていきます。
前編は以上です。後編ではUdemyでの学習を通した資格取得や高度専門人材の学習方法についてご紹介いたします。
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